【鈴木 龍選手コメント】
最初に、私としては自分自身の言葉でファン・サポーターの皆さんに真っ先に自分の想いをお伝えしたかったのですが、こちらが意図していなかった報道で皆さんが先に引退という情報だけを知ることになってしまったことをお詫び申し上げます。
引退に至った経緯をお話ししますと、まず6月の段階で運営会社から来季は契約をしないという話がありました。レースをほとんど走っておらず、パフォーマンスを評価できない状況でこのような判断が下されるのが私としては納得できない部分もあったので、白紙撤回も含めて条件の見直しができないか運営会社と協議を続けてきました。その中でいくつか条件面での見直しというものは出て来たのですが、その過程で芽生えてしまった運営会社に対する不信感をどうしても拭うことができず、宇都宮ブリッツェンを退団することを決意しました。
自分としては、宇都宮ブリッツェンを離れるのはステップアップの移籍しか考えていませんでしたし、非常に残念に思っています。
その後、宇都宮を離れて別のチームに移籍するという選択をするべきかと考えた時に、新型コロナウイルスの影響もあってそもそも今季はUCIレースをほとんど走れておらずアピールする場がない状況ですし、来季以降に安定して国内UCIレースはもちろんですが、海外のUCIレースが開催されるかどうかも不透明ということもあり、ロードレース選手としてのビジョンを私自身が描けない状態になってしまいました。そして、このタイミングが人生の転換期なのかもしれないと考え、ロードレース選手を引退することにしました。
今後ですが、まったく別の職業に挑戦するというぐらいの気持ちで、競輪選手を目指します。現在は、10月に行われる試験に向けてトレーニングを積んでいるところで、この後のJプロツアーのレースにも出場することが難しいかもしれません。ファン・サポーターの皆さんには、本来、直接お会いする場でこの話をするべきだと思うのですが、このような形でのお伝えの仕方になってしまい、心苦しく思っています。宇都宮ブリッツェンではもちろんのこと、那須ブラーゼン時代からずっと応援してくださっている方もたくさんいらっしゃいます。これまで数え切れないくらいの方たちから応援をいただいたこと、本当にありがたく思っています。
また、一緒に走る仲間に恵まれた私は、これまで所属したすべてのチームメートと支えてくれたスタッフにも感謝の気持ちでいっぱいです。
今後も宇都宮に住み続ける予定ですので、引き続き鈴木龍を応援していただければうれしく思います。 ありがとうございました。