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2024/12/13 チーム

2025年チーム新体制発表

2025年チーム新体制を発表しました。

 

宇都宮ブリッツェンの2025シーズン新体制の発表が12月12日、栃木県庁県政記者クラブにて行われました。また、2025年のチームスローガン「ONE TEAM ONE DREAM」も発表しました。2025シーズンも国内レースはもちろん、ツール・ド・台湾などアジアのレースにも参加していきます。

 

【2025シーズンからの新監督】

◎鈴木 真理(すずき しんり/49歳)

 

【2024シーズンからの継続選手】

◎FENG Chun Kai (フォン チュンカイ/36歳)

◎⾕ 順成(たに じゅんせい/30歳)※キャプテン継続

◎沢⽥ 時(さわだ とき/30歳)

◎坂井 洋(さかい よう/30歳)

◎RUBEN Acosta(ルーベン アコスタ/28歳)

◎武山 晃輔(たけやま こうすけ/27歳)

◎貝原 涼太(かいはら りょうた/27歳)

◎花田 聖誠(はなだ きよまさ/26歳)

◎菅野 蒼羅(すげの あいら/20歳)

 

【新規加入選手】

◎小野寺 玲(おのでら れい / 29歳)

◎岡 篤志(おか あつし / 29歳)

◎秋元 碧(あきもと あお / 17歳)

 

【チームスタッフ】

G M:廣瀬 佳正(ひろせ よしまさ)

監督:鈴木 真理(すずき しんり)

メカニック:廣瀬 正高(ひろせ まさたか)

メカニック:山崎 伶(やまざき れい)

マッサー:細谷 桂(ほそや かつら)

ドクター:手塚 正智(てづか まさとも)

通訳:福田 美麗(ふくだ みれい)

【柿沼章社長の挨拶】
2025年シーズンで宇都宮ブリッツェンは創設17年目に入ります。我々は日本初の地域密着型チームであり、昨年はチームスローガン「Expand The World」を掲げましたが、ローカルのチームであることを改めて認識することをチームで共有しています。我々はプロチームですからレースで1番を取るために人生をかけて活動していますが、その活動の先にあるものは世の中でどういった価値があるのか。それを考えながらやっています。2025年も非常にブリッツェン感あふれるチームになりました。よろしくお願いいたします。

 

【⾕ 順成のコメント】
2025年シーズンで在籍3年目となります⾕順成です。来季もキャプテンをさせていただくことになりました。僕自身がこの2年間で感じたことはふたつあります。ひとつは選手の力があってもひとつにまとまらないと勝利に結びつかないこと。今年の前半戦はチームとしてまとまることができず、修正してチーム練習やミーティングを増やし、それが新城ロードの沢田時選手の全員でつかみ取った優勝につながりました。新加入の選手は宇都宮の土地も知っていて、すぐにチームに馴染むことができる。最初のレースからしっかりと成績を出していけると思っています。

もうひとつが今年はチームスローガン「Expand The World」で世界を見て戦い、よりこの地域、宇都宮に根ざした活動が大切になってくると感じました。選手たちも地域活動する重要性を理解し、新たに加入する選手たちもそれを理解した選手たちが入ってきてくれる2025年シーズンはいい活動ができると思います。個人の目標は全日本選手権の優勝と宇都宮ジャパンカップ。チーム一丸となって、チーム全員が同じ方向を向いて戦わないと叶えられませんが、鈴木真理新監督と一緒にやっていきたいです。2025年シーズンもよろしくお願いいたします。

【沢⽥ 時のコメント】

2025年で所属3年目となります沢田時です。2024年は30歳となった節目となる年で、自分としては満足のいく、今が一番強いと言い切れるいいシーズンを過ごすことができました。マウンテンバイクではアジアチャンピオンと全日本選手権で勝つことができ、そして自分として何よりうれしかったのがJBCF新城ロードで勝てたことです。チーム一丸でいいレースができた上で、自分自身初めてのロードレースでの勝利。来年もっとブリッツェンで走りたい、もっとチームで勝ちたいと思いました。2025年はやはり全日本ロードの優勝が一番の目標。ブリッツェンにとっても悲願であり、自分が勝ちたい気持ちもあるが、ご覧の通り来年のブリッツェンはとても強い。みんなで切磋琢磨してお互いを高めあい、ブリッツェンは誰が勝ってもおかしくないチームにしていくことが一番と考えています。

マウンテンバイクはアジア選手権と全日本の連覇は目標としていますし、世界的に人気のでてきているグラベルロードの国際大会へも挑戦したいと思っていますので、そちらも楽しみにしていただけたら。今週末は全日本シクロクロスが開催されます。夏場が絶好調すぎてシクロクロスは苦しんでいるのが正直なところですが、精一杯調整して、今できる最高の走りをお見せしたいです。

【フォン チュンカイのコメント】

3年目になるフォン チュンカイです。2024年上半期はまあまあの成績だと思います。ツール・ド・台湾ではルーベン選手のサポートに徹し、好成績をルーベン選手が収めました(個人総合8位でUCIポイント獲得)。私も宇都宮クリテリウムでは4位となり、レースも前の方で展開できました。

下半期は台湾に戻ったあとに大きなケガをしてしまい、3ヶ月治療に専念することになりました。回復に努め、その後はツール・ド・九州に参加して状況は良いと感じ、ジャパンカップや台湾のナショナルレースでも自己ベストを出せました。今一番強い岡選手の加入や鈴木新監督が来たことでチームとして良い状態のため、来年のチームの成績にも期待をしています。

 

【坂井 洋のコメント】

来シーズンで契約3年目となる坂井洋です。2024年は目指していたG1タイトルには届きませんでしたが、来季もそれを目指しながら1着を多く獲ることでブリッツェンのファンをより広げることに繋げられると思います。

またブリッツェンのジャージを着てトラックレースも積極的に参加したいです。引き続き応援よろしくお願いいたします。

 

 

【貝原 涼太のコメント】

来シーズンで2年目となる貝原涼太です。今年7月から競輪選手としてデビューし、まだスピードやパワーが足りず苦労をしています。ブリッツェンでは地域貢献活動や鈴鹿サーキットでのレース(シマノ鈴鹿)に参加しました。このチームはとても居心地がよく、楽しくやらせていただいている。来年もチームに少しでも貢献できるように頑張っていきたいです。

【武山 晃輔のコメント】

2025年で所属2年目を迎える武山晃輔です。2024年シーズンは自分にとって初めてチームを移籍する年となり、楽しみもありつつも環境が変わる不安を抱えながら迎えた1年でした。初めて地元山梨を離れて活動することで最初は慣れずにストレスを感じて過ごしていましたが、レース活動に限らず地域貢献活動や選手としてだけではない自分自身の価値を見出せる活動ができました。シーズン後半戦は沢田選手のJプロツアー優勝など結果を残すお膳立てができた手応えがありつつも、ツール・ド・九州やジャパンカップなど大きなレースのタイミングで落車などトラブルが重なることで出場機会が限られてしまうシーズンを過ごしました。

2025年も全日本選手権、そしてツール・ド・九州、ジャパンカップなどでUCIポイント圏内での完走を目指し、チームの一員として走ることが目標となっています。自分たちは選手たちの活動だけが大切ではありません。今年1年活動して痛感したことですが、競技成績だけではなく、地域貢献活動を通じて地域の方に応援してもらえるよう、さまざまなところで自分たちの価値を見出していければと思っています。

【花田 聖誠のコメント】

来年で2年目を迎え、プロとしては5年目になります。私としては今シーズンはよくない結果だったと思います。序盤にあったツアー・オブ・ジャパンでは落車をしてケガをして、復帰まで時間がかかった。シーズン後半にかけてじょじょに調子も上がった中でも、Jプロツアーの表彰台を逃してしまうなど最低限の成績を収めることができなかったことが残念です。

今は肉体改造に取り組んでいて、来季にいい形でシーズンインできるように努めています。このチームは地域密着型として多くの方に支えられて成り立っていると感じます。結果で恩返しできるよう力を入れていきたい。今年はツール・ド・台湾以外はすべてのレースに出場し、来季も選抜されて出るつもりでいます。またチームのムードメーカーとして、チームメイトの雰囲気や海外選手もいるのでコミュニケーションを通じてまとめるのは自分の仕事だと思っています。来シーズンは“変わった”花田聖誠を見せられるように頑張りたいです。

 

【菅野 蒼羅のコメント】

20歳で、2025年で2年目の所属になります。今年から初めてプロチームに参加し、Jプロツアーなど大きな経験をしてきました。初めは集団の密集度やスピードに慣れず、チームに貢献した走りがあまりできませんでした。とても悔しく、先輩に聞くことで集団での走り方を勉強しました。6月の先木島ロードでは集団前方で走ること、チームオーダーであった逃げに乗ることもでき、2024年は選手として成長できる年だったと思います。

個人とアンダー23の全日本選手権優勝が目標でしたが、タイムトライアルで4位と悔しかった(ロードは33位)。2025年もアンダー23でロード、タイムトライアルともに1位を目指していきたい。チームとしては、しっかりオーダーに沿って、チームを勝たせる走りをしていきたいと思います。

 

【ルーベン・アコスタのコメント】

2025シーズンの私自身の目標は、選手としてさらに成長し、より安定した結果を出してチームの成功に貢献することです。特にUCIレースで表彰台を目指します。

2025年のチームメンバーについては大きな期待を抱いています。私たちには素晴らしい可能性を持ったメンバーが揃っており、お互いの強みを活かしながら協力することで、チームの結束力をさらに高めることができると信じています。

 

 

【岡 篤志のコメント】

JCL TEAM UKYOから移籍してきました岡篤志です。2017年に宇都宮ブリッツェンからプロデビューし、18年、19年と3年間ブリッツェンで走らせてもらいました。6年ぶりに戻ってこれて、非常に楽しみにしています。

ブリッツェンを離れている間はフランス籍のNIPPO DELKO One Provenceや、ワールドチームのEF Education下部組織で走らせてもらったり、多くの経験ができ成長できたと思っています。今シーズンと昨シーズンはJCL TEAM UKYOで走り、ツール・ド・熊野の2連覇(個人総合)や春先のサウジアラビアのレース「アルウラー・ツアー」ではワールドツアーに混ざって表彰台の一角(アクティブライダー賞)を獲ることができていい年になりました。ただ、(JCL TEAM UKYOは)外国人チームが強力なチームであり、チームではアシストの機会が多く、個人的にはなかなか成績を出せないフラストレーションもありました。ブリッツェンからオファーをいただき、自分を高く評価してくださり一番必要としてくれたため移籍を決めました。

しばらくブリッツェンを離れていましたが、その間も宇都宮の方々に応援していただき、また喜んでもらえるように優勝してチームを盛り上げていきたいと思います。

【小野寺 玲のコメント】

今シーズンはヴィクトワール広島に所属していました。今回宇都宮ブリッツェンに戻る形で、在籍数では9年目になります。2024年は僕にとっては辛いシーズンでした。骨折をしたり、難病(再生不良性貧血)の治療中ですが、自分自身色んな思いをして選手人生の中でも一番辛いと感じる1年を過ごしました。シーズン後半で難病が発覚して選手生命も終わりかなと、光が見えない時間を過ごす中で宇都宮に戻りたい気持ちがあり、チームと話をさせていただきました。

選手としては無価値に近い状態ですが、席を置かせていただけることに感謝をしています。どこまでやれるか僕自身もわからないのですが、せっかく活動できるのだから皆さんの前でもう一度元気よく走る姿を見せられるように次の1年は使って、なんとかレースの現場に戻りたいと思っています。温かく見守っていただけたらと思います。よろしくお願いします。

【秋元 碧のコメント】

北桑田高校から2025年シーズン、宇都宮ブリッツェンに加入することになりました秋元碧です。2024年は高校最終年であり、初めて全国大会で入賞したり(全国高校選抜ロードレース4位)、ナショナルチームで海外遠征など貴重な経験ができました。シーズン中盤から後半にかけてはあまりレースで結果が出せず悔しい思いもしましたが、宇都宮ブリッツェンからお声がけいただけました。

2025年シーズンの個人での目標は全日本ロード・ジュニアカテゴリーでの優勝です。また、今は京都に住んでいますが、宇都宮生まれ宇都宮育ちです。自転車を始めるきっかけも宇都宮ブリッツェンというチームが僕の身近にあったからだと思っています。憧れがあり、中学生になった際に下部組織のブラウ・ブリッツェンに入らせていただきました。そこからステップアップするべく、宇都宮を離れて京都で生活してきました。その3年間は競技面だけではなく、人間性でも成長できたと思っています。京都で学んだことを活かし、チーム最年少ですが、武器である若さで積極的にレース活動だけではなく地域貢献活動もすることで、僕のように宇都宮ブリッツェンに憧れて自転車競技を始めてくれる人をさらに増やしたいと思っています。

 

【鈴木真理監督のコメント】

2025年から新監督として活動させていただく鈴木真理です。私が宇都宮と関わりを持ち始めたのは2013年、大腿骨を骨折している状態で選手として加入させていただき、2017年まで走らせていただきました。2017年からは宇都宮ブリッツェンの下部組織でもある育成部門で小学生をスクールという形で育て、今こうして秋元碧くんや菅野蒼羅くんと一緒に活動できるようになりました。教え子たちがプロ選手として上がってくる時期に差し掛かってきたことで、すごく楽しみにしています。

その中で、宇都宮ブリッツェンは日本一にもなったトップチームでもありました。2025年からはやはり日本一強いチーム、魅力あるチームを作っていきたいと考えています。目標は全日本選手権。チャンピオンジャージを持ち帰って地域のみんなと喜び合いたい、そして子どもたちの夢、憧れのチームにしていくことが目標になります。

また10月にあるJAPAN CUP。一般の方々が多く観てくれる中で宇都宮ブリッツェンが活躍する姿を見せ、たくさんの人々に期待されるチームにしていきたいと思っています。1年間、長い戦いになりますが応援よろしくお願いいたします。

【廣瀬佳正GMより、2025年のチームスローガン発表】

新しい気持ちで2025年をスタートしていくにあたり、チームスローガン「ONE TEAM ONE DREAM」を掲げて活動して参ります。岡選手、小野寺選手と再び宇都宮に集結してくれました。また、下部育成チームから秋元選手、さらに菅野選手と小野寺選手もブラウ・ブリッツェン出身ですが、育成してきた選手がトップチームまで成長し、フォン選手やルーベン選手らグローバルな選手も集結しています。その中でローカルも大切にしながらも、台湾などアジアのレースにもチャレンジしていきます。みんなの想い、気持ちをひとつにする(ONE TEAM)。地域型プロチームとして大きな夢に向かい進んでいこう(ONE DREAM)ということで、「ONE TEAM ONE DREAM」で戦っていきます。

【質疑応答 回答:廣瀬佳正ゼネラルマネージャー】

 

ーーー来年のレース参加予定は?

チームのスタートになるのは2月16日に東京の神宮外苑で行われる「東京クリテリウム」を設定。本格的なUCIレースは3月16日〜20日まで開催される「ツール・ド・台湾」に登録する。その翌週、3月29日にJBCF真岡芳賀ロードレース、3月30日に宇都宮清原クリテリウムがあり、まずこのレースが目標。その後のレースは都度オーガナイザーに出場の意思を示していく。

 

ーーー鈴木真理新監督の人選の経緯は?

西村大輝元監督は2年間やってもらったが監督初年の2023年は6人の新メンバーが加わり、非常に難しかったと思う。我々もなかなか成績を出せず、頑張っていただいたが、もう少しベテランの監督に入ってもらい、若手の育成や新しく変わるチームをまとめてほしく、経験豊富な鈴木真理監督にお願いした。

 

ーーーチーム編成のポイントは?

最初に声をかけたのは岡選手。2年間チームが低迷し、勝てる選手を軸に獲得しなければいけない。元宇都宮ブリッツェンであり、最後のゴール勝負で勝ち切れる選手が欲しかった。また全日本選手権のタイトルを狙える数少ない選手が岡選手で、交渉は簡単ではなかったがいい答えをいただけた。

秋元選手は17歳。チームは来年17年を迎える。出身地もチームの事務所に近く、小さな頃から森林公園などで走っている姿も見てきた。そんな選手が成長してブラウ・ブリッツェンに入り、高校でもトップクラスの成績を出した。地域密着型チームとして育ててきた意識もあるため、チームから獲得の声をかけた。

小野寺選手は正直、獲得の意思は最近までなかった。岡選手、秋元選手の補強で定員と思っていたが、彼が病気で苦しんでいる相談は受けていた。チームもオノデライダーのおかげで成長してきた。宇都宮の皆さんに応援していただけた。そんな選手を放っておけない。予算はキツいが、踏ん張りどころと思って、最後の最後の滑り込みだった。多くの人々がオノデライダーの復活を願っている。我々フロントも願っている。地元の皆さんに喜ぶ姿を見せたいと思っている。

 

ーーー選手が12名。チーム史上最多の人数になった理由は?

小野寺選手が滑り込んで、結果的にそうなった。意図はない。

 

ーーー2025年、どう存在感を示していきたいか

長い目で見た時に、地元の子どもたちに自転車競技に興味を持たせることが、より良い才能が発掘される。日本のトップ選手になり、ヨーロッパで活躍したりすることに繋がる。地域密着の役割として、多くの子どもたちに自転車競技の魅力を伝えてやってもらうのが役目だと思う。

 

 

再び宇都宮ブリッツェンへ集結したメンバー、下部組織チームから昇格してきた育成組、そして、鈴木真理監督の就任。

「シン地域型プロチーム」として、チーム、サポーター、パートナー企業、地域のそれぞれの思いが一つとなり、新たな夢に動き出すシーズンとなる。