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2022/10/15 チーム

2023新体制 監督・清水、増田退団と西村新監督就任、フォン・チュンカイ入団のお知らせ

栃木県宇都宮市を拠点とする地域密着型のプロ自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」を運営するサイクルスポーツマネージメント株式会社(本社:栃木県宇都宮市、代表取締役社長:柿沼章)は、10月15日(土)に栃木県宇都宮市で開催された「2022ジャパンカップクリテリウム」のレース終了後、2023年新体制の一部を以下のように発表いたしました。

■2022年シーズン終了後に退団

<監督> 清水裕輔

<選手> 増田成幸

■2023年より就任、入団

<監督> 西村大輝(宇都宮ブリッツェン ※2022年をもって選手を引退)

<選手> 馮俊凱 ※読み︰フォン・チュンカイ(バーレーン・ヴィクトリアス)

同日発表のありましたJCL代表チーム「JCL TEAM UKYO」の監督に清水裕輔が就任。増田成幸も選手として移籍し、共にツール・ド・フランス出場を目指します。

そして新監督としては、宇都宮ブリッツェンの選手である西村大輝が就任。西村は今シーズンの途中からレースに帯同し、清水監督のそばでそのスキルを体得してきました。また、現在はバーレーン・ヴィクトリアスに所属する台湾人選手、馮俊凱(フォン・チュンカイ)が入団。チームとしては初の外国人選手の加入で、さらに進化したチームになるよう努めて参ります。 退団する2人の新たな挑戦にエールを送りつつ、2023年のチーム新体制にもご期待ください。なお、そのほかの退入団に関してはシーズン終盤に発表します。

【監督・清水裕輔のコメント】

まずはチームを支えて下さっている宇都宮のみなさんに感謝したいです。

宇都宮ブリッツェンの監督として9年。長かったです。良かったことも悪かったことも、思い出が溢れてきます。監督になった当初からやりたいことをやらせてもらい、チームが成長し、勝利を収めることもできましたが、同時に僕自身も勉強になったし、成長することができました。

宇都宮ブリッツェンだったからこそできたことがたくさんあり、宇都宮ブリッツェンでこの9年を過ごせたことを幸せに思います。 来年からは新たな挑戦となり、厳しい現実も待っていると思いますが、これからも見守っていただけたら嬉しいです。

【増田成幸のコメント】

新たな挑戦をするチームの立ち上げに関われること、日本を代表するような選手たちが集まる中で共に戦えることに、今までにない期待感を抱いています。

その反面、11年もお世話になったチームを去ることに、胸のつかえのようなものもあります。つらい時期も一緒に乗り越えてくれた宇都宮ブリッツェンというチームを出るという決断は、自分の中では決して小さなことではありませんでした。

正直、オリンピックが終わってからは自分自身のモチベーションをどこに置くか悩み、自分なりに見つけたつもりではあったのですが、またこういう話をいただいて、心から「やりたい」という気持ちが湧いてきました。その気持ちに蓋をして現状を続けるか、新たな世界を見に行くかという選択に迫られ、あと何年選手ができるかわからないと考えたときに、やはり挑戦すべきだと思いました。

この決断をするにあたり、運営会社の社長、副社長、監督、家族、ここまで支えて下さった方々に話をしました。チームに育ててもらい、新たな挑戦するという、このある種わがままのような決断をみなさん快く認めてくださって、反対する人は誰一人いなかったんです。むしろ「また増田の挑戦が見られると思うとワクワクするよ。楽しみにしている」と、お声がけいただき、今まで以上にしっかりと、みなさんのご恩に報いるよう頑張っていきたいと決意を新たにしました。

長くチームにいると、選手の入れ替わりを見ていくことになりましたが、ひとつひとつの出会いがかけがえのない宝物になっています。今シーズンは私の持っているものを後輩たちに伝えるよう努めてきました。私がいなくなることで、若い選手たちにも責任感が生まれ、更に良いチームになると思います。ファンのみなさま、来季は引き続き宇都宮ブリッツェンを応援していただくとともに、新たな挑戦をする私にも温かいエールを送ってくださると幸いです。活動の拠点は変わらず宇都宮ですので、来年も宇都宮で、またレース会場でお会いできるのを楽しみにしています。

【新監督・西村大輝のコメント】

今までチームを引っ張ってくださった清水監督が退団され、新天地で戦うということで、僕が宇都宮ブリッツェンの監督を引き継ぎます。

長年、鼻の問題に悩まされ、思うようにレースを走れなくなってからは、スペインで手術を受けるなどして回復に努めてまいりました。しかし、快方に向かっても、プロスポーツ選手としてのパフォーマンスを出すまでにはなれないと悩んでいるとき、チームの運営会社のほうから監督の話をいただき、喜んでお受けすることにしました。それからは頭を切り替え、レースに帯同して監督のノウハウを学んできました。コーチ経験などはありませんが、特に不安はありません。

チームは以前より、地域に根ざした「ローカル」と、国際的な活動の「グローバル」を掛け合わせた「グローカルビジョン」という構想を持っていました。これまで通り宇都宮という地域に根ざした活動は変わらず継続し、来季はグローバルの面にも力を入れるため、初めての外国人選手フォン・チュンカイを迎え入れます。「グローカルビジョン」の第一歩を踏み出すときに監督に就任するわけですから、責任と喜びを感じます。

まずは最初の1年。皆様に「あ、西村が監督をやって、さらに強くて魅力的なチームになったね」と思ってもらえるよう、精一杯力を尽くします。

【Profile】にしむら・ひろき 1994.10.20 兵庫県生まれ シマノレーシング、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネを経て、2020年に宇都宮ブリッツェンに加入。NIPPO時代はイタリアで2年間、本場のレースを経験した。オールラウンダーで、’20年はJプロツアー「広島森林公園ロードレース」を集団スプリントで優勝。しかし、鼻の問題で痛みや呼吸器系の不調に苦しみ、しばらく戦列を離れることに。それでも、チームのためになりたいと今年はレースに帯同し、雑用係から補給などの重要なポジションまでこなして、スタッフとしての力もつけてきた。

【新加入・フォン・チュンカイ(馮俊凱)のコメント】

もともと日本が好きで、宇都宮も大好きです。宇都宮ブリッツェンは日本がメインの活動ですし、ある程度生活習慣も台湾と似ていますし、まずは生活に心配がないということ。あとは私はこのチームに期待を持っていますので、その仲間に入れるということで移籍を決めました。

【Profile】 FENG CHUN KAI フォン・チュンカイ 1988.11.2. 台湾・苗栗県生まれ オールラウンダー 身長170㎝ 体重70㎏ 2015年にランプレ-メリダに加入し、台湾人初のワールドチーム所属選手となった。ロード・TT共に3回の台湾ナショナルチャンピオンに輝き、2019年のアジア選手権はタイムトライアルで2位、ロードレースで3位。その実績により、東京オリンピックのロードレース代表となった。2018年には中国で開催されるUCIワールドツアーレース「ツアー・オブ・広西」で10位の成績を納める。今月行なわれたツール・ド・台湾では台湾ナショナルチームとして出場し、個人総合6位、またチーム総合優勝にも貢献した。