【増田成幸のコメント】
新たな挑戦をするチームの立ち上げに関われること、日本を代表するような選手たちが集まる中で共に戦えることに、今までにない期待感を抱いています。
その反面、11年もお世話になったチームを去ることに、胸のつかえのようなものもあります。つらい時期も一緒に乗り越えてくれた宇都宮ブリッツェンというチームを出るという決断は、自分の中では決して小さなことではありませんでした。
正直、オリンピックが終わってからは自分自身のモチベーションをどこに置くか悩み、自分なりに見つけたつもりではあったのですが、またこういう話をいただいて、心から「やりたい」という気持ちが湧いてきました。その気持ちに蓋をして現状を続けるか、新たな世界を見に行くかという選択に迫られ、あと何年選手ができるかわからないと考えたときに、やはり挑戦すべきだと思いました。
この決断をするにあたり、運営会社の社長、副社長、監督、家族、ここまで支えて下さった方々に話をしました。チームに育ててもらい、新たな挑戦するという、このある種わがままのような決断をみなさん快く認めてくださって、反対する人は誰一人いなかったんです。むしろ「また増田の挑戦が見られると思うとワクワクするよ。楽しみにしている」と、お声がけいただき、今まで以上にしっかりと、みなさんのご恩に報いるよう頑張っていきたいと決意を新たにしました。
長くチームにいると、選手の入れ替わりを見ていくことになりましたが、ひとつひとつの出会いがかけがえのない宝物になっています。今シーズンは私の持っているものを後輩たちに伝えるよう努めてきました。私がいなくなることで、若い選手たちにも責任感が生まれ、更に良いチームになると思います。ファンのみなさま、来季は引き続き宇都宮ブリッツェンを応援していただくとともに、新たな挑戦をする私にも温かいエールを送ってくださると幸いです。活動の拠点は変わらず宇都宮ですので、来年も宇都宮で、またレース会場でお会いできるのを楽しみにしています。