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2023/11/05 レース

【レポート】YMfg美祢・秋吉台カルスト国際ロードレース

【レポート】YMfg美祢・秋吉台カルスト国際ロードレース

 

▼開催日

2023年11月5日(日)

 

▼スタート&フィニッシュ

Mine秋吉台ジオパークセンターKarster前(山口県美祢市秋芳町秋吉11237-862)

 

▼出場選手

谷 順成

阿部 嵩之

堀孝 明

フォン・チュンカイ

 

競技概要

美祢市・秋吉台ジオパーク周辺特設コース 31.1km×4周 総距離:122.8km

出走:74名(18チーム)

天気:晴れ

スタート時間:10時00分

 

▼レースレポート

山口県を舞台にしたシーズン最終盤の山口2連戦。2日目の美祢・秋吉台カルスト国際ロードレースは、美祢市と石灰岩地帯の広がる国定公園の秋吉台周辺で行われた。フィニッシュ手前には最大勾配14%の激坂“カルストベルグ”が選手たちを待ち構える。

 

宇都宮ブリッツェンで上りを得意とする堀孝明は、「去年は6位でいいイメージがある。厳しいコースだが積極的に攻め、エースの谷選手のそばで最大限のアシストをして役割を果たしたい」とコメント。また、今季限りでチーム退団をするため「僕にとって宇都宮ブリッツェンとして走る最後の公式戦になると思う。しっかり走り抜きたい」と意欲を見せた。

 

宇都宮市出身で育成チームのブラウブリッツェンを経て、宇都宮ブリッツェンに加入にした堀。長年アシストとしてエースを支えながら、自身もヒルクライムで幾度と見せ場を作ってきている。

 

前日にコースの一部変更が発表され、カルストベルグは昨年の計4回から5回と増え、宇都宮ブリッツェンメンバーは「より過酷になった」と警戒。パレード走行からカルストベルグを上り、序盤から厳しい戦いが予想された。秋吉台の絶景の中を駆け抜けていく選手たち。カルストベルグが注目されがちだが、全体的にアップダウンに富んだコースになっている。

 

キャプテンの谷順成は那須ブラーゼン時代の2021年、この大会で3位に入賞している。相性は悪くない難コースを前に「力の差が出やすいコースで力勝負になる。展開で遅れると勝負に絡めない。宇都宮ブリッツェンは4人出走で他チームよりも少ないが、全員で臨機応変に対応したい」と意気込む。

 

1周目から宇都宮ブリッツェンは積極的に動く。昨日スプリント賞を獲得したベテランの阿部嵩之が逃げるタイミングをうかがい、数名の選手と先頭でペースを作る。最初のスプリントポイント後に16名の逃げが決まり、阿部とフォン・チュンカイが加わった。後続とのタイム差は1分ほどまで広がった。一方で堀が1周目にメカトラブルでメイン集団から遅れ、程なくしてフォンも集団に戻る。

 

3周目に入ると先頭の逃げは10名に。阿部も踏ん張りを見せるが、後続は40秒までタイム差を縮めてきていた。谷はその後続の前方でカルストベルグを越える。4回目のカルストベルグで先頭に後続が合流するが、今度は谷が遅れてしまった。しかし、レース前に「熱い走りをする」と宣言していた谷は追撃に成功。フィニッシュまで20km残っており、勝負の行方はまだわからない。

 

レース終盤、先頭グループのアタックの攻防から、石上優大選手(愛三工業レーシングチーム)、渡邊翔太郎選手(同)、プラデス ベンジャミ選手(JCL TEAM UKYO)、トマ ルバ選手(キナンレーシングチーム)、 ベンジャミン ダイボール選手(ヴィクトワール広島)、そして我ら宇都宮ブリッツェンの谷の6名が抜け出しに成功。最後のカルストベルグに勝負は委ねられる。

 

残り2kmで昨年優勝のベンジャミ選手が勢いのある走りでクライミング。海外出身の選手たちが驚異的な脚力を見せ、谷たち国内勢は遅れ出すも、少しでも差を縮めようと粘りの走りで追走。海外3選手が牽制しながら残り300mとなり、最後はベンジャミ・プラデス選手が突き放して大会2連覇を成し遂げた。谷は遅れてしまったものの、日本人トップとなる5位でフィニッシュ。

 

「ラスト1周に入る時に1回力尽きたが、前のペースが上がっていなかった。詰まっていたので下りで追いつけた。3周目の上りの感じから今日は自分は勝負ができない、行くなら4周目の上りの前に行くしかないと思った。最後は6人で迎えられていい選択ができたが、力勝負では僕の日ではなかった。ジャパンカップと今回で、高い強度を繰り返す力が足りないことを痛感。パンチ力のある上りでしっかり戦えるように今後もトレーニングしたい」と厳しい表情の谷だが、シーズン前半から見せた彼の登坂力はここでも目を見張るものだった。

【谷順成のレース後のコメント】

自分が思っていた以上に、1周目で大きな集団が逃げてしまった。他の有力選手たちと一緒に見逃してしまったが、あそこは勇気を持って自分も行くべきだった。3周目のカルストベルグでペースアップすると着いていけず、キツかったが諦めずに、このコースなら復帰できると思い粘った。ただ3周目の上りで自分の力が劣っていることはわかったので、周りを見て一緒に追走できる選手がいたら行こうとした。結果的に最後は6人での上り勝負に持っていくことができたが、自分が一番強かったわけではないから悔しい。

もっと力を付けていきたい。

 

▼リザルト

1位 プラデス ベンジャミ選手(JCL TEAM UKYO) 3:02:28

2位 ベンジャミン ダイボール選手(ヴィクトワール広島) +0:01

3位 トマ ルバ選手(キナンレーシングチーム) +0:07

 

5位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +0:23

DNF 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)

DNF フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン)

DNF 堀孝明(宇都宮ブリッツェン)

 

 

※全リザルトは下記のURLからご覧ください。
https://matrix-sports.jp/lap/result.php?evt=231105_yamaguchi&ctg=200