いざリアルスタートになると、早速アタック合戦が始まった。まだフレッシュな脚の選手たちは次々と攻撃を繰り出すが、そう簡単に逃げは決まらない。数名がエスケープできたかと思えば、程なくして捕まってしまう。
そんな展開が続く中で、2周目に。20名ほどの大きな集団落車が発生する。宇都宮ブリッツェンは谷順成と武山晃輔が巻き込まれてしまい、武山は左肩を負傷。ジャージも破れ、肩が露出するほどで、残念なことにバイクを降りることになってしまった。谷は復帰することができた。
残り40kmを切って、集団からは5名がエスケープに成功。5名の内1名は日本人選手で、JCL TEAM UKYOの岡篤志選手だ。宇都宮ブリッツェンの残った4名はメイン集団をキープして展開をうかがう。岡選手は3回目のスプリントポイントを1位通過。
先頭5名は懸命に逃げ続けるが、一時は1分以上離れた後続とのタイム差も残り15kmで40秒まで詰められる。残り3kmになると20秒まで縮まり、集団スプリントにしたいメイン集団のスピードは益々速くなる一方だ。集団はイタリアのTeam Polti Kometa、スペインのEquipo Kern Pharmaなど欧州チームが強烈に牽引する。
最終コーナー手前で5名は吸収され、大集団によるスプリント合戦に勝負の行方は持ち込まれた。スプリンターの力比べとなった争い。最初にフィニッシュラインを走り抜けたのはイスラエル人のItamar EINHORN選手(Israel - Premier Tech)だった。日本人選手最高位は沢田桂太郎選手(Sparkle Oita Racing Team)で、宇都宮ブリッツェン最高位はフォンの25位。
2日目は山岳ステージ。武山のリタイヤは痛手だが、山を得意とする谷を中心にチーム一丸となって戦いたい。