歓声を浴びながら走る3名も、1級の山岳ポイント・牛鳴峠の山頂前でメイン集団に捕まってしまう。残り40kmほどで先頭グループは25名ほどに絞られてきた。ツール・ド・九州に参加する唯一のUCIワールドチームであるアスタナ・カザフスタン・チームが積極的な動きを見せてきた。ヴィクトワール広島、JCL TEAM UKYOの選手たちも活発に動き出し、宇都宮ブリッツェンは谷順成、沢田時、小野寺玲が残っている。
残り10kmを切り、ダン・ガードナー選手(ボルトンエクイティース・ブラックスポークプロサイクリング)、ケイン・リチャード選手(ARAスキップキャピタル)の2名がアタック。
後続と差を広げるが、フィニッシュも近づいているため追走も脚を緩めることはない。最後の山岳ポイントのオレンジロードを越え、先頭2名も吸収されると勝負の行方は集団でスプリント勝負へと持ち越される。宇都宮ブリッツェンは谷、沢田が集団にいた。
24名によるスプリントを制したのは、チームブリヂストンサイクリングの兒島選手だった。地元福岡でクリテリウムに続く連勝。ステージ優勝と同時に個人総合時間賞、ポイント賞も手に入れることになった。宇都宮ブリッツェンは沢田の12位が最上位となった。谷もタイム差なしの24位でフィニッシュ。
翌日の「熊本阿蘇ステージ」は熊本県北部から南阿蘇へと走り抜ける。後半はアップダウンの多い周回コースが5周設定され、距離は108kmと短めだが厳しい戦いになりそうだ。宇都宮ブリッツェンはキャプテンの谷をはじめ、上りに強い選手も多いから熱い走りに期待がかかる。