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2024/01/21 レース

【レポート】東海シクロクロス第6戦JCX/JCF 愛知牧場

【レポート】東海シクロクロス第6戦JCX/JCF 愛知牧場

 

▼開催日

2024年1月21日(日)

 

▼会場

愛知牧場(愛知県日進市米野木町南山977)

 

▼出場選手

小坂 光

沢田 時

 

▼競技概要

愛知牧場特設コース 0.1㎞+2.7㎞×8周回 総距離21.7㎞

出走:57名

スタート時間:13:10

▼レースレポート

1週間前の全日本選手権の興奮と疲れをそのままに、名古屋近郊の愛知牧場にて、東海シクロクロスが開催された。宇都宮ブリッツェンからは小坂光と沢田時が出場。昨年は小坂が骨折明けのため沢田単独であったが、今年は揃ってスタートラインへ。しかも宇都宮ブリッツェンのチームメイトとしては最後の2人揃っての出場となった。

 

前日から続いた雨はスタート直前まで降っており、「この会場で雨は初めて。かなり厳しいコンディションとなりそうだ」と沢田。「光さんとも話したが、ヨーロッパっぽいシャバシャバとした泥で難しい」と言うが、2月4日のシクロクロス世界選手権(チェコ)の日本代表に選出された沢田にとっては好都合。「向こうでも泥を経験すると思うので、練習にもなる。しっかり追い込んで、テクニカル面でもフィジカル面でも、いい刺激を入れていきたい」と前向きだ。泥を得意とする小坂も「久しぶりの泥で、試走をしたらとてもいいコースだったし、こういうレースで優勝できたら嬉しいので頑張りたい。強い選手はたくさんいるが、しっかり走って表彰台には乗りたい」と、明るい表情でレース前の意気込みを語った。小坂にとって、宇都宮ブリッツェンのジャージで走るレースは、この愛知牧場と2月11日の関西シクロクロス二色の浜の2戦で終わる。また、シクロクロスが2名体制になって2人で表彰台に乗ったのは、昨年2月のシクロクロス東京のみ。2人の雄が揃う最後のレースとなれば、何としても2人で表彰台に上がりたい。

 

ゼッケン番号順にコールアップが始まり、昨年2位になった沢田が右寄りに位置取ると、隣に大阪産業大学の副島達海選手が並んだ。先週獲得したU23チャンピオンジャージがまぶしく、今回の優勝最有力候補の1人だ。そしてセンターに小坂の姿。

 

定刻通りスタートが切られると、勢いよく飛び出したのは沢田だ。右コーナーのホールショットは沢田が取ったものの、それをピッタリとマークするのが副島選手。2週間前の関西シクロクロスでは、メカトラで大幅に遅れながらも2位を行く沢田を最終周で追い抜き、沢田を3位にした人物。沢田としても注意が必要だ。

そんな副島選手を背後に感じつつも、沢田はリズムよく周回を重ねていった。2位副島選手との差を20秒、35秒、40秒と広げていき、残り3周には1分10秒に。日差しが差し込み始めるほど雨はすっかり上がっており、秒差的には余裕が出ていたが、マッドコンディションだけにトラブルの可能性は高く、最後まで気が抜けない。特に今季、ミスやトラブルも多い沢田にとってはなおさらだ。一方小坂は最初から4位で単独走行をしていたが、3位鈴木来人選手(OnebyESU-ICV)との差をじわりじわりと縮めていた。最終ラップには、鈴木選手の背中を捕らえる位置に。

 

結局、沢田は後続を引き離し続け、2位と1分41秒差で優勝。2位続きで何度も涙を流した沢田にとって、2023-2024シクロクロスシーズンとして今季初優勝となった。

 

小坂は鈴木選手と最後まで3位争いをし、沢田も応援に加わり大声を上げたが、わずか4秒差で表彰台を逃す結果に。無我夢中で小坂に声援を送った沢田は「光さんとはこれからもレースをするとは言え、宇都宮ブリッツェンのチームメイトとして走るのは今日が最後だった。スタート前から『いい日にしよう』と話していたので、応援に熱が入った」と振り返って笑う。

 

フィニッシュ後、小坂と沢田とはドロドロの手で固い握手を交わし、宇都宮ブリッツェンシクロクロスチームのバトンが沢田に託された。

 

沢田の今シーズン国内シクロクロスレースはこれが最後。先週の全日本選手権直後に2月4日に開催される世界選手権日本代表に選出され、7年ぶりとなる世界の舞台に向けて集中する。小坂は2月11日の関西シクロクロス二色の浜を最後に、宇都宮ブリッツェンの赤いジャージを脱ぐ。世界と戦う沢田、チームの創成から貢献してきた小坂、両者に最後まで応援よろしくお願いいたします。

【小坂 光のレース後コメント】

表彰台に乗りたかった。1周目とても調子が良く、時について行ければ良かったが、2周目、3周目あたりでペースダウンしてしまった。集中していいレースはできたが、追うレースとなり、結果は悔しい。3位争いをすごく応援してもらい、ピットでは途中でタイヤを換えたが、しっかりサポートしてもらい、感謝したい。いいレースだった。

 

【沢田 時のレース後コメント】

泥の厳しいコンディションだったが、晴れて路面が乾いてきたらリズムに乗った者が勝つと思い、ホールショットを取り、自分のペースでガンガンいった。1周目から2位以降を離すことができたが、2周目、3周目とタイム差が開いているのをスタッフの方から教えてもらっていたので、今日は優勝できるかと思い、あとはミスのないよう集中して走った。今季は2位が多く、ミスも出た。それでも多くの方に支えられていたので、フィニッシュの瞬間は「これはみんなでつかんだ勝利」と感じた。とても気分が良かった。

 

▼リザルト

1位 沢田時(宇都宮ブリッツェン)

 

2位 副島達海(大阪産業大学)+1’41”

 

3位 鈴木来人(OnebyESU-ICV) +1’52”

 

4位 小坂光(宇都宮ブリッツェン) +1’56”

 

 

※全リザルトは下記のURLからご確認ください。
https://www.wsresult.com/Results/2024/20240121_01/EDXCResult_Analysis01.pdf