▼レースレポート
2023シーズンの公式戦ラストレースとなるツール・ド・おきなわ2023 男子チャンピオンロードレースが沖縄県北部を舞台として行われた。同大会は今年で35回目を迎え、UCI(国際自転車競技連合)のアジアツアークラス1.2の国際レースとして、国内外のプロチーム、ナショナルチームが沖縄県名護市に集結した。
宇都宮ブリッツェンにとってツール・ド・おきなわは、過去3度の優勝(2014、2016、2019年)を成し遂げた思い入れのあるレースであり、今年は大きくチームの顔ぶれが替わったが、4度目の優勝を目指してレースに挑んだ。
まだ薄暗く雨風が吹き付ける中、6時45分に68名の選手達が一斉にスタートした。序盤の逃げには阿部と小野寺が加わるとミーティングであったとおり、危険と思われるアタックには必ず阿部と小野寺が反応していく。
スタートして20kmを過ぎた頃、フォン・チュンカイを含む4名が飛び出す。さらに追走2名が追いつき、フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン)、孫崎大樹選手(KINAN RACING) 、ヴォージュ・レナート選手(SARIS ROUVY)、白尾雄大選手(さいたま那須サンブレイブ)、ハート・ザ・ジャスティン選手(WGA)、リー・ティン・ウェイ選手(TPC)による逃げグループが形成される。メイン集団はこの逃げを容認しペースダウン。タイム差がみるみる広がっていく。宇都宮ブリッツェンとしても、フォンが先頭に加わることで、メイン集団に残るチームメイトは、先頭を追う必要はなく、体力を温存しながら残りの距離を消化していける。
先頭6名は快調にローテーションを繰り返し、70km地点では、約9分差のタイムギャップを稼ぎながら、最初の山岳ポイントとなる照首山頂上を目指す。そして1回目のKOMは、孫崎大樹選手(KINAN)が獲得。その後、普久川ダムを下り、海岸線に入るとメイン集団は、JCL TEAM UKYO、ヴィクトワール広島がコントロールを開始した。
残り80kmを過ぎ、先頭グループは2回目の山岳ポイントとなる照首山の登りに突入。この日好調な走りをみせる孫崎選手が再び2回目のKOMもトップ通過。見事、山岳賞を手中に収めた。メイン集団では、マンセボ選手(マトリックス・パワータグ )が単独アタックに出るなど動きをみせる。メイン集団は優勝候補であるベンジャミン・ダイボール選手率いるヴィクトワール広島がペースメイク。2回目のKOM通過する頃には、先頭とのタイム差は5分を切る。