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2024/01/07 レース

【レポート】関西シクロクロス 第7戦 ノースウェーブ 希望が丘

【レポート】関西シクロクロス 第7戦 ノースウェーブ 希望が丘

 

▼開催日

2024年1月7日(日)

 

▼会場

希望が丘文化公園(滋賀県蒲生郡竜王町薬師1178)

 

▼出場選手

小坂 光

沢田 時

 

▼競技概要

希望が丘文化公園X(エキスパート)コース 0.1㎞+2.4㎞×9周回 総距離21.7㎞

出走:78名

スタート時間:13:30

▼レースレポート

宇都宮でのシクロクロス全日本選手権を1週間後に控え、宇都宮ブリッツェンにとっては2024年初戦となる「関西シクロクロス 第7戦 ノースウェーブ 希望が丘」が滋賀県野洲市で開催された。野洲と言えば今回出場した沢田時の生まれ故郷。前日には沢田によるライディングスクールも開催され、満員御礼のもと、大いに盛り上がった。小坂光はロード選手としてはヴェロリアン松山へ移籍したが、シクロクロッサーとしては2023-2024シーズンまでは宇都宮ブリッツェン所属で、地元開催の全日本選手権を赤いジャージで参戦する。

 

沢田にとっては生まれ故郷の声援を受けて優勝で終わりたいが、次週に全日本選手権を控えているとなると難しいところだ。「今日で極限まで追い込んで、全日本までの1週間は調整にしたい。最後垂てもいいので1周目から上げて追い込みたい」とレース前に語った沢田。追い込んだ上で優勝できれば満点の出来だ。小坂のほうも「前のレースから1か月空いているので、このレースでどこまで上げられるかが勝負」と、自分自身との戦いにフォーカスしてスタートを切った。

 

このコースはアップダウンが激しく、特にスタート後、最初のコーナーを抜けてから始まるグラベルの長い上りは単純に個人の力が問われる。上りを抜けても、根っこの多いキャンバーや高いシケインなど、リズムよく走るにはトラップが多すぎるようなコースだ。

 

ホールショットは沢田が取り、小坂は4番手辺り。2番手で抜けたのがU23全日本チャンピオンの柚木伸元選手(日本大学)。今シーズンさらに力をつけてきており、KINAN Racing Teamへの加入も決まって、エリートロードレースでも本格始動する。マウンテンバイクもトップクラスのため、存在そのものも沢田のライバルとなる。

 

2周目に入ると、その柚木選手がトップを走り、3秒ほど遅れて沢田と副島達海選手(大阪産業大学)。副島選手も最大のライバルの1人だ。小坂は5番手。

周回を重ねるごとに差が開くのは、やはりシケインだった。柚木選手は乗車のままバニーホップで超えるが、沢田は担ぎだ。5周目に副島選手がメカトラでドロップし、柚木選手と沢田のランデブーがしばらく続いたが、6周目に入ると柚木選手が沢田を引き離しにかかり、明らかな差が開く。

 

7周目に入るコントロールラインを単独トップで通過したのは柚木選手。沢田は22秒も遅れてしまう。なんと6周回目に周回遅れの選手が直前で落車をし、沢田はそれに絡んでしまった。復帰に時間を要し柚木選手と差が開いてしまい、逆に副島選手が15秒差まで追い上げてきた。小坂は4番手に上げており単独走行。

 

残り2周にして柚木が30秒のアドバンテージを得て、優勝をほぼ手中に収めていたが、2位争いがデッドヒート。沢田と副島選手の差は8秒まで縮まり、ファイナルラップに入るときにはその差は3秒に。

 

最後は柚木選手が単独フィニッシュ。2位はメカトラからの驚異的な追い上げを見せた副島選手。3位に沢田、4位に小坂という結果となった。

 

落車に絡んだ沢田は不運もあったが、「柚木選手と副島選手が今日は強かった。そこはきちんと認め、来週の全日本に向けて1週間、休息も取って調整をしていきたい。データ的にはパワーはしっかり出てる」と言う。小坂も「単独走行になったが、自分の走りに集中でき、それを最後まで維持してペースを上げることもできた」と前向きだ。

 

選手にとって最も大事なレースである全日本選手権。ここで優勝して日本一になれば、その証である白いジャージを1年間着用できる。そのレースがチームの地元である宇都宮で開催される。2016年に同じ宇都宮で開催された全日本選手権でチャンピオンになったのは他でもない沢田だ。相性のいいこのコースで最高の走りを見せたい。また小坂は創成期から在籍した宇都宮ブリッツェンとしての最後の全日本。宇都宮市役所勤務でもあり、この誇り高き場所で有終の美を飾りたい。

【小坂 光のレース後コメント】

今の自分の力は出せた。来週の全日本に向けて追い込むことはでき、今日よりさらにいい調子で臨めると思う。単独走行になったが、自分の走りに集中でき、ペースを上げることもできた。その集中力を最後まで維持できたのが良かった。厳しい結果が続いているシーズンだが、全日本を一番の目標にやってきたので、そこで一番力を出せるように頑張ります。

 

【沢田 時のレース後コメント】

早々に柚木選手、副島選手との3人のパックとなってレースを進めていたが、やはりバニーホップでシケインを超える柚木選手と微妙に差が開くので、それを追いかけるのにずっと苦しい展開だった。なんとか6周目までは粘っていたが、7周目で周回遅れの選手が前で落車をして、それに絡んでしまい差がついてしまった。今日は運もなかったし、脚もなかったなと思う。本当は今日、万全の走りをして自信を持って全日本に臨みたかったが、結果が伴わなかった。ただ、データを見るとパワーが出ているので、前の2人が今日は強かったと、そこは認め、全日本に向けて自分の調子が万全になるようにしっかり休んで臨みたい。全日本は優勝だけを目指しており、たくさんの方が応援に来てくださるので、今シーズン一番の走りをお見せしたいと思う。

 

▼リザルト

1位 柚木伸元(日本大学)   0h57’43”

2位 副島達海(大阪産業大学)  +0’15”

3位 沢田時(宇都宮ブリッツェン)+0’23”

4位 小坂光(宇都宮ブリッツェン)+3’08”

 

※全リザルトは下記のURLからご確認ください。
https://x.com/kansaicross/status/1743909016735260712?s=20