▼レースレポート
宇都宮市に日本中からサイクルロードレースファンが集まるジャパンカップ。日曜日に行われるロードレースは今年で30周年を迎え、市民にはすっかりお馴染みの秋のビッグイベントに成長した。シーズンオフ直前のレース、しかもアジア開催にも関わらず本場ヨーロッパの強豪チームからの注目も高く、今年はUCIワールドツアーチームが7チーム、UCIプロチームが3チーム、UCI海外コンチネンタルチームが1チーム参戦する。迎えうつ国内勢は宇都宮ブリッツェンを筆頭に、日本ナショナルチームを含めた全8チームだ。
宇都宮ブリッツェンは8日に今シーズン最後にチームを退団する選手を発表しており、阿部嵩之、堀孝明、小坂光の3名が宇都宮ブリッツェンメンバーとしてのジャパンカップラストランとなった。昨年クリテリウムで5位に着け、チームでスプリントの要となる小野寺玲も出場が予定されていたが大会直前で新型コロナウイルス感染症陽性が判明し、出場は叶わなかった。彼も退団が発表されている。
晴れ渡る秋晴れの下、パレード走行2周を行い、宇都宮市大通りの沿道に集まった市民、ファンの声援に応える選手たち。スタートの号砲が鳴り響くと一斉に色鮮やかなジャージが猛スピードで走り出した。大通り周回コース2.25kmを15周、約33kmと短い距離のクリテリウム。前半レースを盛り上げたのはスーダル・クイックステップの(2021、2022年世界チャンピオン)フランス人ライダー、ジュリアン・アラフィリップ選手だ。最初のスプリント賞を獲得すると、アンドレア・ピッコロ選手(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)、パスカル・エインコールン選手(オランダ、ロット・デスティニー)を従えて逃げを続けた。2度目のスプリント賞はエインコールン選手になった。