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2024/07/06 レース

【レポート】第37回全日本自転車競技選手権大会 マウンテンバイク XCC

【レポート】第37回全日本自転車競技選手権大会 マウンテンバイク XCC

 

▼開催日

2024年7月6日(土)

 

▼スタート&フィニッシュ

富士見パノラマリゾート(長野県諏訪郡富士見町富士見6666-703)

 

▼出場選手

沢田 時

 

▼競技概要

富士見パノラマリゾート特設周回コース(770m × 9周回 = 総距離6.93㎞)

出走:29名

スタート時間:12:15

▼レースレポート

 

5月4日のCoupe de Japonびわ湖高島以来、出場したすべてのマウンテンバイクレースで連勝中の沢田時。5月11日には日本代表として出場したアジア選手権大会(マレーシア)でも優勝し、昨日の試走では、アジアチャンピオンジャージを着用した沢田の姿がそこにあった。ただ今日は全日本選手権のXCC。沢田が取ったアジア選はXCOだったため、アジアチャンピオンジャージは1日お預けに。ノーマルの赤い宇都宮ブリッツェンジャージでスタートラインに並んだ。

 

昨年の全日本選手権XCCでミスをし、痛恨の5位に終わった沢田。今日、そのときの忘れ物を取り戻すために、その後のXCCをすべて勝って臨んだ日本頂上決戦。スタートこそ集団内に沈んでしまったようにも思えたが、落ち着いて勝負のタイミングを待ち、6名の先頭集団でレースが進んだ。

 

全9周回中、最初にレースが動いたのが残り6周回目。沢田が上りで仕掛けて独走状態に入ると、それを追ってきたのが松本一成選手(TEAM RIDE MASHUN/高崎健康福祉大学)だった。残り5周回に入るコントロールラインでは松本選手が1位通過し、それをピッタリとマークする沢田。沢田はドリンクの補給をするほど余裕がある。その後ろを少し開けて3名が追走する形に。

 

残り4周回目には再び5人のパックが形成され、沢田、松本選手に加え、U23のアジアチャンピオンにもなった副島達海選手(大阪産業大学)と、これまで沢田と激戦を繰り返してきた宮津旭選手(OLIVE)、竹内遼選手(MERIDA BIKING TEAM)が入る。XCC日本一をかけて、この5名の戦いに絞られた。

 

仕掛ける場所は、ホームストレート直後の上りしかないと思っていた沢田は、残り2周回目の上りでアタック。それに付いてこられたのは宮津選手と松本選手のみ。沢田は落ち着いて宮津選手と松本選手を先に行かせた。

 

そしていよいよファイナルラップ。仕掛けどころの上りでライバルたちにとどめを刺すべく再アタック。ロードレースでも鍛えたその脚の爆発的な力は凄まじく、少し先行していた宮津選手を瞬く間に抜き去り、松本選手を遥か後ろに置いて行った。

 

フィニッシュは2秒後に宮津選手が迫る中、沢田選手は右手の拳を高々と上げてXCC日本一をつかんだ。2022年以来2年ぶり、エリートになってからは3度目のXCC全日本チャンピオンジャージとなる。

 

XCOのほうはたとえ勝ったとしても、レースカテゴリーが格上のアジアチャンピオンジャージを着なければならないが、XCCは今後1年間、沢田は日本チャンピオンジャージを着用する。沢田が2023年シーズンに宇都宮ブリッツェンへ移籍したときは、すでにXCCのチャンピオンジャージを獲得した状態であったが、チームとして日本チャンピオンつかんだ吉報を届けられるのは、2021年小坂光選手のシクロクロス全日本選手権優勝以来となる。明日のXCOも勝って、2枚の全日本ジャージを宇都宮へ持ち帰りたい。

【沢田のレース後コメント】

 

周回数が多く、仕掛けが決まりにくいコースだった。最後まで誰の足が残っているかを探りながらのレースだった。最後は宮津選手が脚を残しているはわかっていた。最終周回の上りで前に出られないと勝てないと思っていたので、思い切っていった。(表彰式になっても)心拍が落ちないほどのキツいレースだった。コースは見通しが良く、優勝争いがパックになって展開していったので、観ている方には面白いレースになったのではないかと思う。2位の宮津選手は強く、明日も気温が上がるようで楽な展開にならないだろう。明日も応援よろしくお願いします。

▼リザルト

 

1位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) 0h17’01”

 

2位 宮津旭(OLIVE) +0’02”

 

3位 松本一成(TEAM RIDE MASHUN/高崎健康福祉大学) +0’17”

 

※全リザルトは下記URLをご参照ください。
https://jcf.or.jp/events/2024national_championships_mtb_xcoxcc/?category=mtb