しかし4周目の後半、再び10名強の小集団がリードを作った。そこに宇都宮ブリッツェンからは堀孝明がうまく乗り込んだ。5周目になると追走してきた谷、小野寺玲ら数名が加わり18名に。フィニッシュではスプリント勝負が見込まれ、宇都宮ブリッツェンとしては小野寺玲の脚を温存したい。先頭グループで堀、谷、小野寺の3名体制で動けるのは大きい。
地元ヴィクトワール広島も単騎で追い上げてきたベンジャミン・ダイボール選手が加わり、カーター・ベトルス選手、レオネル・キンテロ選手の3名体制となった。KINAN Racing TeamやVC FUKUOKAなど含めた総勢19名の逃げ集団となり、後方とのタイム差は1分強になっていた。
レースも終盤に入った8周目、ダイボール選手が逃げ集団で攻撃を仕掛けてきた。そこから逃げ集団内の動きが活性化、千切れてしまう選手の姿も。雨が強く降ってくると9周目にはスリップで落車する場面もあった。
ファイナルラップに入り、逃げ集団も活性化して分断も始まる。谷、小野寺はライバルたちの動きをチェックしながらペダルを回す。残り1kmまでアタック合戦が繰り広げられたがスプリント勝負にもつれ込み、地元広島のキンテロ選手に軍配が上がった。
キンテロ選手が地元優勝を飾り、宇都宮ブリッツェンは小野寺が惜しくも3位となり「チーム力で負けてしまった」と悔しさをにじませた。谷は5位に。9日は広島市西区商工センター周辺にて広島クリテリウムが開催される。