Coupe du JaponMTB やわたはま国際MTBレース2023 XCO(UCI HC)
▼開催日
2023年5月28日(日)
▼会場
八幡浜市民スポーツパーク特設コース(愛媛県八幡浜市若山9-160)
▼出場選手
沢田時
▼競技概要
八幡浜市民スポーツパーク特設コース 1周4.2㎞×7=総距離29.4㎞
出走:66名
スタート時の天気:晴れ
スタート時間:13:30
▼レースレポート
8日間のTOJがファイナルステージの東京でのフィニッシュを迎える頃、沢田時は愛媛でMTBレースのスタートを切っていた。
愛媛県八幡浜市でおこなわれた「やわたはま国際MTBレース2023」。会場となった八幡浜市民スポーツパークのMTBコースは、沢田自身も何度も走り、2021年にはこの地で全日本チャンピオンとなった相性の良い地だ。
この大会の優勝への想いはひとしおのものがあった。まずは来年のパリ五輪出場への布石。パリ五輪の代表に選ばれる確実な手段は、今年10月26日からインドで開催されるアジア・マウンテンバイク選手権大会に優勝することだ。そのアジア選手権に出るためには、UCIポイントで日本人上位にいなければならないが、このやわたはま国際で勝つと100ポイントが入る。これは非常に大きい。アジア選手権の日本人出場枠は4人の予定で、すでに北林力選手(TEAM Athlete Farm SPECIALIZED)が内定しているので、残り3枠を争う形で今大会の出場となった。
またこの大会に勝つと、9月23日から開催されるアジア競技大会(中国杭州)に出場できる。4年おきに開催される、いわば五輪に準ずる大会で、沢田自身も2014、2018年と過去2回出場しており、是が非でも今回も出場したいところだった。
やわたはまのコースは何度も走っているとはいえ、フルサスバイク(前後にサスペンションのついたフルサスペンションバイク)で走るのは初めての沢田。前日に試走を何度も重ね、今日のスタートラインについた。
スタートは実は少し失敗をした。ペダルのキャッチをし損ねたのだ(ビンディングペダルと言って、スキー靴のようにシューズをペダルにはめ込むシステムがあり、そこにはめ損ねた)。だが今の沢田は冷静だった。宇都宮ブリッツェンに移籍してチームメイトと積んできたロード練習。このコースはスタート後の平坦区間が比較的長く、すぐにペダルをはめ直し、集団の中でターゲットとなる選手を見つけ、冷静に後ろにつくことができた。宇都宮ブリッツェンに移ってきて、集団の中での位置取りが冷静になったという沢田。
そしてターゲットとしていたのが、平林安里選手(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM)だ。平林選手は下りが速く、沢田は、まず最初の長い下りで平林選手の後ろについてリズムよく下り、次の激坂「桜坂」で平林選手を離しに掛かる作戦に出た。
この大会の前、沢田は下りの練習を増やした。フルサスバイクは、下りの感覚がかなり変わるし、ましてや、今年ここまでメインにしていたロードバイクやシクロクロスバイクともまったく違う。新しいバイクで下りの感覚を体に植え付け、オフロードコースへの目も養っていった。
沢田の作戦は見事的中し、2周回目に入るときには、平林選手と数秒の差が開く。しかしまたここは冷静に、意図してスピードを緩める沢田選手。下り区間は平林選手の後ろにつき、再び桜坂で引き離す。全7周回の内、2周目で独走は少し早いようにも感じていたが、調子の良さと、他選手の状況を見て、沢田は一人旅のほうの道を選んだ。
独走状態になってからは、パンクや落車がないよう、下りはスピードを緩めてていねいに下り、上りでスピードアップを繰り返していくうち、ライバルたちをどんどん置き去りに。
最後は2位に1分56秒差もつけて、赤いジャージをフィニッシュラインに見せた。両手を広げて空を見上げ、何度かガッツポーズ。ラインを越えたあとは、新しい相棒のMTBを掲げて、勝利の雄たけびを上げた。
これにより沢田は、アジア競技大会への日本代表に決定。自身3度目となる出場をモノにした。
宇都宮ブリッツェンに移籍し、ロードレースにも力を入れ、日々チームメイトたちと研鑽を積んでいただけに、この大会とツアー・オブ・ジャパンが重なったことを、とても残念に思っていた沢田。でも、ツアー・オブ・ジャパンで頑張っているチームメイトの姿に刺激を受けたという。宇都宮ブリッツェンにとっても3競技は新たな挑戦だが、沢田のこの優勝で、またチームが一層強くなっていく気がしてならない。
【沢田時のレース後のコメント】
作戦通りに進めることができた。シクロクロスシーズンから2位が多く続いていたので、優勝できて込み上げるものがあった。八幡浜のコースは中学生の頃から走っているし、全日本チャンピオンにもなった地なので思い入れのあるコース。しかも、ここで勝てばアジア大会に出られるので、今年、まず最初に目標にしていたレース。アジア大会は過去2回出て、本当に大きい大会だとわかっている。そこで優勝することはアスリートとして名誉なことなので、まずは出場の切符を得ることができ、ほっとしている。次は7月の全日本選手権での優勝とアジア大会、そしてアジア選手権での優勝を目指してやっていきたい。
▼リザルト
1位 沢田時 1:28:01
2位 平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM) +1:56
3位 佐藤誠示(SAGE'S STYLE) +5:24
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