ツアー・オブ・ジャパン2023 第8ステージ 東京
▼開催日
2023年5月28日(日)
▼スタート&フィニッシュ
大井埠頭・みなとが丘ふ頭公園周辺(東京都品川区八潮3丁目)
▼出場選手
阿部嵩之
フォン・チュンカイ
堀孝明
谷順成
小野寺玲
本多晴飛
▼競技概要
大井埠頭周回コース 1.9km × 2周 + 7.0km × 16周 総距離:112km
出走:83名(16チーム)
スタート時の天気:晴れ
スタート時間:11:00
▼レースレポート
ツアー・オブ・ジャパン(以下TOJ)もいよいよファイナルステージ。締めくくりの舞台となる東京・大井埠頭に宇都宮ブリッツェンメンバー6名は誰一人欠けることなくたどり着いた。大井埠頭は都心のホビーライダーたちの切磋琢磨の場として古くから親しまれ、TOJ最終日の恒例コースだ。かつては日比谷シティ前からパレード走行後に大井埠頭に突入して本格的なレース開始となったが、近年は周回コースのみで開催されている。
序盤から激しいアタック合戦が繰り広げられた東京ステージ。最終日だけに明日のことは気にせず、力の限りペダルを踏み込む選手たちの中から抜け出すのは容易ではない。誰かが仕掛けると、すぐさまチェックが入る。ド平坦の大井埠頭だが、海からの向かい風を受ける区間もあるだけに簡単にはいかない。前日の相模原ステージは結局逃げが決まらずスプリント勝負になっていたが、東京はどうだろうか。
2周目に入って3選手が逃げたと思われたがローテーションがうまく回らず1周ほどであえなく吸収。次に4選手がタイミングよく飛び出した。橋川丈選手(EFエデュケーション・NIPPOディベロップメントチーム)、 佐藤光選手(さいたま那須サンブレイブ)、小林海選手(マトリックス パワータグ)、石原悠希選手(シマノレーシング)の順で4周目に入り、そこに追走のジェス・イワート選手(レンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム、アイルランド)が加わった5名の逃げ集団が形成された。4周完了時点で後続とのタイム差は約30秒に広がり、レースは一旦落ち着いた。後続は個人総合リーダーのネイサン・アール選手(オーストラリア)を擁するJCL TEAM UKYOが先頭でコントロールする。
宇都宮ブリッツェンは逃げには加わらなかったが、東京ステージはスプリント勝負が見込まれる。チームでスプリントを託される小野寺玲は「無事に全員でここにたどり着けたことが嬉しい。総合順位も目標にほぼ届き、あとは自分自身が見せ場を作れるか」とレース前に語った。個人総合11位につけるキャプテンの谷順成、幾度も逃げで見せ場を作ってきた阿部嵩之などTOJでも存在感を示してきた宇都宮ブリッツェンだが、まだ勝負に絡めていない。栃木から応援に駆けつけたファンも多く、最後にガツンと行きたいところだ。
周回を重ねてタイム差を広げる逃げの5名。6周を終えて1分を越えると、最大1分50秒ほどのアドバンテージを得た。しかし、終盤が近づくにつれて集団がギアを上げてくるとその貯金もすぐになくなる。12周目が終わるまでに30秒も詰めてくると、残り4周でその差は1分強。後続はJCL TEAM UKYOのほか、マトリックス パワータグなども加勢して一気にペースアップ。先頭では小林選手、石原選手、佐藤選手が加速して少しでも長く逃げようと3名体制で新たな旅を始めた。
残り2周で逃げの3名と集団の差は1分。だが、1周7.0kmで本気を出した集団から逃げ切るのは難しかった。ファイナルラップ突入時点で15秒差まで詰め寄られ、それから間もなく3名は吸収された。一つになった集団では選手たちの位置取りが激しくなった。宇都宮ブリッツェンも小野寺がフォン・チュンカイにサポートされながら展開をうかがい、最終コーナーはチームブリヂストンサイクリングの窪木一茂選手ら2名に続くポジションでこなす。しかし、窪木選手がトラック競技で鍛えた脚力でスプリントを制して勝利をつかみ取った。小野寺も伸びを見せたが惜しくも3位に。
4年ぶりのフル開催となったTOJ。宇都宮ブリッツェンは谷が個人総合11位で終えた。外国選手が上位を占める中、日本人選手としては2番手だ。この順位は谷自身のポテンシャルはもちろんだが、チーム力も要因になっているはずだ。
富士山ステージ後に谷が「チームみんなで走っている、というのを感じた」と語っていたが、自転車ロードレースは「個人の力」と「チームの力」が試される競技。阿部嵩之、フォン、堀孝明、本多晴飛、そして小野寺が各ステージでそれぞれの役割をしっかりこなし、キャプテンを支えてきた。区間優勝は叶わなかったが、全員で東京ステージまで来れたことは新メンバーで迎えたTOJ一番の収穫であり、シーズン後半に向けて道標になってくれるだろう。
【西村大輝監督のレース後のコメント】
この8日間色んなことがあったが、選手、スタッフ一丸となって戦うことができ、チームとしても私個人としても実りのある成長できる大会だったと思う。高い目標を持ってスタートしたため、あとほんのちょっと届かなかったが(谷の総合11位、小野寺の3位など)選手はみんなよくやってくれた。まだまだこれから選手と共に成長していけたらと思う。TOJはいい形で終えることができたのでゆっくり休み、次戦もすぐ始まるのでチーム一丸となって勝ちを目指したい。
【小野寺 玲のレース後のコメント】
今日は僕だけに(勝利の)照準を絞って、最初から最後までチームメイトに助けてもらった。最後はプラン通りにはいかなくても、みんなのおかげでいい位置からスプリントに臨めた。初めて東京ステージでちゃんと勝負できたが、決めきれずに3位という結果で悔しい。(ゴール前で)フォンの後ろは外さないように走ると、最後はいいところまで一人でさばいて連れていってくれた。頼りになるリードアウトだった。
新しい体制で挑んだTOJ、不安もあったが各ステージで自分自身の成長も感じられ、チームメイトとも共に戦う気持ちで熱くなれた8日間だった。充実して、自分史上最も納得のいく手応えのあったTOJだったと思う。ファンの皆さん、東京ステージを赤く染めていただきありがとうございました。勝つ姿を見せて喜びを分かち合いたかったが、皆さんの応援のおかげでいいレースになりました。
▼第8ステージリザルト
1位 窪木 一茂(チーム ブリヂストン サイクリング) 2:22:30
2位 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) +00:00
3位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +00:00
27位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +00:00
38位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +00:00
51位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +00:00
69位 本多晴飛(宇都宮ブリッツェン) +00:50
75位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン) +01:20
▼第8ステージ終了後の個人総合成績
個人総合時間賞:ネイサン・アール(JCL TEAM UKYO、オーストラリア) 17:45:01
2位 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島、オーストラリア) +00:45
3位 岡篤志(JCL TEAM UKYO) +00:55
11位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +03:27
38位 本多晴飛(宇都宮ブリッツェン) +16:00
42位 小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン) +18:22
50位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +26:46
78位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン) +50:52
83位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +01:02:27
▼各賞成績績
ポイント賞:ルーク・・ランパーティ(トリニティ・レーシング、アメリカ)
山岳賞:レオネル・キンテロ・アルテアガ(ヴィクトワール広島、ベネズエラ)
新人賞:リアム・ジョンストン(トリニティ・レーシング、オーストラリア)
団体総合時間賞:JCL TEAM UKYO
※本日のレース結果は下記のURLからご確認ください。
https://toj.co.jp/2023/file_upload/100327/_main/100327_01.pdf
※本日までの公式リザルトは下記のURLからご確認ください。
https://toj.co.jp/2023/file_upload/100319/_main/100319_01.pdf
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