ツアー・オブ・ジャパン2023 第6ステージ 富士山
▼開催日
2023年5月26日(金)
▼スタート
道の駅すばしり(静岡県駿東郡小山町須走338-44)
▼フィニッシュ
富士山須走五合目
▼出場選手
阿部嵩之
フォン・チュンカイ
堀孝明
谷順成
小野寺玲
本多晴飛
▼競技概要
道の駅すばしり→ふじあざみライン→富士山須走五合目 総距離11.4km
出走:84名(16チーム)
スタート時の天気:晴れ
スタート時間:11:00
「富士山を制する者はTOJを制する」と言われるほど、今大会で最も重要な第6ステージ富士山。道の駅すばしりから平均勾配10%の上りをいきなり上り始め、ふじあざみラインを経て富士山須走五合目の駐車場へとフィニッシュする。途中22%の最大勾配もあり、標高にして1160mを一斉スタートで駆け上がる。昨年は富士スピードウェイから走ってきてこの上りに入ったが、今年はそこがカットされ、2017年以来のヒルクライムステージとなった。
宇都宮ブリッツェンのエースを担う谷順成は、全8ステージというフルスペック開催のTOJは初めてで、しかも昨年は第1ステージだった信州飯田ステージで落車をして、大会最初のリタイヤ者になっている。それだけに、「無事に富士山ステージを迎えること」がまず最初の目標であり、そのスタート地点に立ったときに初めて「全力で出し切る」と力強く語った。エースとしてこれまでのステージは、チームメイトに守られ、補給やトラブルもチーム一丸となって対応をしてくれ、総合順位を落とすことなく走り切ることにフォーカスしていた。富士山ステージは脚質の違いでまとまって走ることは難しいとわかっていたので、スタート前から覚悟の言葉を露わにしたのだ。「みんなのお陰で、今日、総合争いができる。あとは自分が出し切って、いい順位を取るだけ。富士山ステージは出し切るしかない。ただ、周囲を見ながら、着いて行くところ、自分のペースで行くところを見極めて、しっかりコントロールし、あわてずに行きたい」と、スタート前に谷は語った。
その言葉通り、谷は素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれた。ステージ12位、トップと3分16秒差、リザルトの前後を見ると外国人選手の名前ばかりが並ぶ。日本人最高位は小林海選手(マトリックスパワータグ ※昨年のTOJ山岳賞、Jプロツアー年間個人総合優勝)に明け渡してしまったが、その次点となる日本人選手2番手でフィニッシュした。個人総合リーダージャージをまとった岡篤志選手(JCL JCL TEAM UKYO)よりも速かった。総合順位も昨日の15位から11位に。第3、4ステージが18位なので少しずつ上昇しており、トップ10入りまであと一歩のところまで来た。ちなみに現在総合10位のホセ・ビセンテ・トリビオ・アルコレア選手(マトリックスパワータグ)とは19秒差。谷はまだまだ上を目指せると感じているとのことで、その辺りは下記にあるレース後コメントを参考にされたい。
レースのほうは、スタートから4、5㎞でステージ優勝候補たちに絞られ、昨年もランデブーをしたネイサン・アール選手(JCL JCL TEAM UKYO)、ベンジャミン・ダイボール選手(ヴィクトワール広島) の一騎打ちとなったが、脚が止まり始めたダイボール選手を見逃さなかったアール選手が残り4㎞地点で一気に加速。ステージをものにし、総合リーダーも岡選手からアール選手へ、チーム内でのジャージの移動という結果となった。
なお、宇都宮ブリッツェンは誰一人タイムアウトになることもなく、全員がフィニッシュしている。注目したいのは本多晴飛の結果だ。新加入の本多は未知数の多い23歳で、TOJは初出場ながらも臨機応変にアシストとして大活躍しており、今日の富士山ステージは谷に次ぐチーム内2番手で、しかも、多くの選手が蛇行しながらフィニッシュするなか、淡々と軽いペダリングで上ってきた。谷、本多と、新加入の選手がこうして活躍を魅せる今TOJとなっているようだ。
明日は総合順位がほぼ確定する相模原ステージ。明日もチーム一丸で谷の総合順位を後押ししていきたい。
【谷順成のレース後のコメント】
序盤からペースが速かった。当初の予定では旧馬返(ちょうど半分の残り5.7㎞地点)まで先頭集団に着いて行こうと思っていたが、実際、過去の自分のタイムとかと比較しても、先頭集団のペースが速すぎたので、ペースを切り替えた。前に25名ほどいて追いつきたい気持ちもあったが、落ち着いて、勾配がきつくなったところで一人ひとりパスしていって、最終的に12位まで自分を押し上げることができた。その点は良かったと思う。この作戦ができたのも、1か月ほど前に西村監督サポートのもと、試走することができたのも大きかった。走行中、西村監督の無線の声がうるさいほど届いていて(笑)、そのお陰でプッシュできた。また昨夜、沢田時からも「プレッシャーかかるだろうけど、頑張って」と個人的にLINEが入り、こうしてチームメイト全員から励ましの声が掛かり、それが力になった。「ひとりで走っているのではない。チームみんなで走っている」というのを感じたし、宇都宮から応援してくれたみなさんにも、背中を押してもらったと思っている。お陰で、自分が持っている以上の力を発揮することができた。今回は自分のふじあざみラインのベストタイムとなったが、5日間走った後にベストタイムが出せたのは、ここまでいい練習を積んでこられた証だと思う。自分はたくさん走ったほうが調子が上がるタイプ。まだまだ上を目指せると感じているので、明日も集中して走りたい。
▼第6ステージリザルト
1位 ネイサン・アール(JCL JCL TEAM UKYO、オーストラリア) 0:40:14
2位 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島、オーストラリア) +00:34
3位 ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム、オーストラリア) +01:19
12位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +03:36
39位 本多晴飛(宇都宮ブリッツェン) +07:01
55位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +09:52
61位 小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン) +10:47
68位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン) +12:09
84位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +17:36
▼第6ステージ終了後の個人総合成績
1位 ネイサン・アール(JCL JCL TEAM UKYO、オーストラリア) 12:59:05
2位 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島、オーストラリア) +00:47
3位 岡篤志(JCL JCL TEAM UKYO) +01:07
11位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +03:27
38位 本多晴飛(宇都宮ブリッツェン) +14:25
41位 小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン) +17:41
38位 本多晴飛(宇都宮ブリッツェン) +10:08
53位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +25:33
76位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン) +44:49
84位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +01:00:30
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