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2023/05/21 レース

【レポート】ツアー・オブ・ジャパン2023 第1ステージ 堺

ツアー・オブ・ジャパン2023 第1ステージ 堺

 

▼開催日

2023年5月21日(日)

 

▼スタート&フィニッシュ

大仙公園周回コース(大阪府堺市堺区東上野芝町1丁4-3)

 

▼出場選手

阿部嵩之

フォン・チュンカイ

堀孝明

谷順成

小野寺玲

本多晴飛

 

▼競技概要

大仙公園周回コース 2.6km

1周 5km×13周+4㎞=総距離69㎞

出走:96名

スタート時の天気:晴れ

スタート時間:13:35から30秒おきに順次スタート

 

▼レースレポート

 

5月21日~28日までの8日間、全8ステージで行われる日本最大のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン(以下TOJ)」が開幕した。昨年はCOVID‑19の影響を受けて後半の4ステージのみに短縮され、8日間8ステージのフル開催は実に4年振りとなる。

 

TOJ本大会の前に、この日は堺ステージ独自レースとして「堺国際クリテリウム」が開催された。堺市といえば日本が誇る自転車パーツメーカーで、宇都宮ブリッツェンにもパーツ供給を行う「シマノ」が本社を構えることで有名だ。サイクルシティ堺として、独自レースやイベントを行うことで自転車文化を盛り上げた。

 

その堺国際クリテリウムは1周2.7kmのコースを10周する合計27kmで行われ、沿道の観客たちの目を釘付けにした。レースは決定的なアタックも決まらぬまま終盤を迎え、宇都宮ブリッツェンは阿部嵩之とフォン・チュンカイが前方をうかがいながら、小野寺玲のスプリント勝負に向けてフォローする。最終コーナーでフォンのアシストを受けて発射した小野寺は2位に食い込み、表彰台を獲得。本レースに向けて幸先の良いスタートとなった。優勝はギリシャ出身のゲオルギオス・バグラス選手(マトリックスパワータグ)。

 

TOJ初日、第1ステージは大阪府堺市の大仙公園周辺を舞台にした個人タイムトライアル(TT)。今大会は西村大輝監督が挑む初めてのUCIレースであり、初の大舞台だ。チーム一丸となって新しくなった赤いイナズマの存在をアピールしたいところ。

 

レース前、チームキャプテンを務める谷は「4月、5月とこのレースを目標にチームを高めてきた。僕自身としては8ステージは初めてだが不安はない。しっかりと総合上位を目指していき、各ステージでも区間優勝を目指せる布陣だと思う。チームをまとめて素晴らしい8日間にしたい」と語っている。

 

谷自身についても「すごいいい状態で来れた。 富士山ステージが一番タイム差がつきやすい。力の差が出るため総合を争う上では重要になるが、それまでのステージで遅れては意味がない。自分にも勝つチャンスはあると思うので、臆せずに攻めていきたい」と意気込みを見せた。

個人TTは堺市都市緑化センターをスタートし、2.6kmの特設コースを時計回りに一人ずつ出走してタイムを競う。2.6kmの特設コースにはカーブが4つ設けられているが、コンマ1秒にしのぎを削る個人TTでは少しのミスがタイムロスに繋がるため気が抜けない。

 

全16チームを6つのグループに分けて行われ、各チームから1名が出走する。第3グループの48名が走り終えた時点で暫定1位は3分09秒65の橋本英也選手(チームブリヂストンサイクリング)だった。しばらくトップをキープしていたが、その後に出走した外国勢が続々と力を見せつけた。

 

その中で第5グループのリアム・ジョンストン選手(トリニティ・レーシング、米国)が3分07秒82を叩き出したかと思えば、最終第6グループでチームメイトで堺国際クリテリウム3位のルーク・ランパーティ選手(米国)が3分06"34で塗り替えた。トリニティ・レーシングのワンツーフィニッシュだ。日本勢は3分08秒04を記録した岡篤志選手(JCL TEAM UKYO)が3位に食い込んだ。

 

宇都宮ブリッツェンは堀孝明が最初に出走し、本多晴飛、阿部、谷、フォン・チュンカイ、小野寺の順で出走。3分15秒65の小野寺が22位でチーム最高位だった。

 

ランパーティ選手は初日に優勝したため、区間賞のほか、個人総合時間賞、ポイント賞、新人賞を一挙に獲得した。団体総合時間賞はトリニティ・レーシングとなった。

【西村大輝監督のレース後のコメント】

堺国際クリテリウムで小野寺が2位に入ったのは嬉しい。チームの連携がしっかり機能していたため、今後のステージにも繋がっていくと感じた。(今シーズンから加入した)フォンは脚力があるだけではなく、位置取りが本当にうまく、エーススプリンターの小野寺をうまくゴール前に連れていってくれた。個人TTに関しては、宇都宮ブリッツェンには距離が短いTTを得意とする選手がいない。その中で小野寺の22位は健闘したと思う。残りの7日間もチーム一丸となって良い成績を残せるように頑張りたい。

 

【小野寺玲選手のレース後のコメント】

クリテリウムは阿部さんが前半からフォローしてくれて前方をキープできました。ゴールに向けて位置取りが激しくなる中、フォンのサポートで最終コーナーを前方でクリアし、ベストポジションからスプリントする事が出来て2位でゴールとなった。今後もゴールスプリントで大きく期待が持てるレースとなりました。午後からのタイムトライアルも踏めていたので、明日からの狙えるステージでチャンスを掴みたい。

 

▼リザルト(堺国際クリテリウム)

 

1位 ゲオルギオス・バグラス(マトリックスパワータグ、ギリシャ) 0:34:31
2位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +00:00
3位 ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング、米国) +00:00

 

22位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +00:03
41位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +00:24
47位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +00:30
63位 本多晴飛(宇都宮ブリッツェン) +00:48
85位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン) +01:11

 

▼リザルト(TOJ 2023 第1ステージ 堺)

1位 ルーク・ランパーティ(トリニティ・レーシング、米国) 3:06:34
2位 リアム・ジョンストン(トリニティ・レーシング、オーストラリア) +00:01:48
3位 岡篤志(JCL JCL TEAM UKYO) +00:01:70

 

22位 小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン) +00:09:31
25位 本多晴飛(宇都宮ブリッツェン) +00:10:54
30位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +00:10:81
31位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +00:10:82
42位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) +00:12:10
88位 堀孝明(宇都宮ブリッツェン) +00:21:57