▼レースレポート
JCL栃木2連戦、2日目は宇都宮市の清原工業団地を舞台とした宇都宮清原クリテリウムだ。2014年Jプロツアー第1戦「宇都宮クリテリウム」以降、定番となった特設コースは、1周1.8kmと昨年より短く設定されたが直線コースが伸びている。
昨日の真岡芳賀ロードレースは雨がパラつく中で厳しいレースが繰り広げられたが、クリテリウムはさらに強い雨のもとでスタートの号砲が鳴らされた。そんな天候でも沿道には雨合羽姿でレースを持つ観客が多く、レース前に小野寺玲は「宇都宮ブリッツェンには新加入選手が驚くようなファンの応援がある。それを強みに頑張りたい」と語っていた。地元ファンの声援は選手たちにとって最高のアシストになる。
スタート後すぐにアタック合戦が始まった。各チームから続々と飛び出す動きがあるが、なかなか決定的な一撃は放たれない。宇都宮ブリッツェンは小坂光がアタックを仕掛ける選手を常にチェックを入れる。
小坂は今季から加入した沢田時とともにシクロクロスで活躍するが、この日はJCLレースでは初となる二人一緒に出場するレース。オンロードでも小坂&沢田の走りが見られるのはうれしい限りだ。
昨年12月の宇都宮シクロクロスで小坂は右上腕を骨折したが、順調に回復していることもあり、体調不良で出場を見合わせたフォン・チュンカイの代打として急遽出場。突然のレースだったが、シクロクロスで鍛え、雨を得意とする彼は献身的な走りを見せた(8周を残してリタイア)。
路面が濡れていることもあり、コーナーでは例年以上に減速され、各選手とも慎重にターンする。レースは3分の1が終了しても集団は一つのままだった。キャプテン谷順成、阿部嵩之が集団前方でアタックを警戒する。
残り20kmほどになるといよいよ集団も活性化し、スプリンターを擁するチームが前方で動きを見せる。ヴィクトワール広島のカーター・ベトルス選手とベンジャミン・ダイボール選手、KINAN Racing Teamのトマ・ルバ選手と外国選手たちが揺さぶりをかけてきた。