▼レースレポート
2022年11月27日(日) JCF series 第3戦 東海シクロクロス ワイルドネイチャープラザ GHISALLO CUPが、愛知県稲沢市にて開催された。男子エリートカテゴリーには44名がエントリー。宇都宮ブリッツェンから小坂光が参戦した。
本格的なシクロクロスシーズンを迎え、毎レースコンスタントに表彰台に上がる小坂だが、まだ表彰台の中央に立つことができていない。コンディションは上がっているものの、それ以上に弱虫ペダルサイクリングチームの織田聖選手の強さが際立ち、ライバル選手が太刀打ちできない状況が続いている。今回のレースも“常勝”織田聖を中心にレースが展開すると予想された。
レースは、ホールショットを決めた沢田時選手(ブリヂストンサイクリング )、優勝候補の織田選手が1周回目からペースを上げていく。小坂は若干出遅れ、7番手あたりのポジションだが、まだ先頭は視界に入っている。しかし、1周目シケインで、織田選手が得意のバニーホップを決めると、2位以下に僅かなアドバンテージが生まれる。砂区間ではタイム差が広がらないものの、直線区間やコーナーの立ち上がりで力強い走りを続ける織田選手は、3周目には早くも20秒以上のタイム差を広げることに成功。
沢田選手とパックで走る小坂だが、3周目の砂区間の下り坂でバイクコントロールを失い3番手に後退。その後も我慢の走りで沢田選手との差を10秒前後でキープするが、じわりじわり離されていく。後方4番手から驚異的なラップライムで追い上げを見せた竹内遼選手(フカヤレーシング)が小坂を捉える。しばらく3番手争いで小坂と竹内選手のランデブーは続くが、竹内選手が砂区間でペースアップしたタイミングで、小坂はバランスを崩して失速。4番手に順位を落としてしまう。
先頭の織田選手は途中落車などのアクシデントもあったが、ファイナルラップに入る頃には、2位争いの沢田選手、竹内選手に45秒差と大きなアドバンテージをつける。
優勝争いに絡めない状況の小坂だが、何とか表彰台の一角を目指し、前を向いてペダルを踏み続ける。
会場の誰もが納得し、ライバル選手につけ入る隙を与えない織田選手が、今大会も完全勝利といえる走りで連勝記録を伸ばした。2位は沢田選手、3位は若手成長株の竹内選手の順でゴール。最後まで諦めずに走り続けた小坂は4位でレースを終えた。