▼レースレポート
JCX series第2戦となる幕張クロス2022 powerd by Champion System Japanが、千葉県千葉市の幕張海浜公園で開催された。千葉マリンスタジアムと同じエリアにあるこのコースは、すぐそばが海という環境で、高台に上れば富士山を臨むことも。この日は汗ばむほどの秋晴れで、絶好のレース日和となった。
常設のMTBコースと芝生エリアを組み合わせた幕張のコースを、出場の小坂光は「ハイスピードコースだが、ワンミスが命取りとなる」と読む。常設MTBコースはアップダウンが多く、シングルトラックもある。「そこを先頭で入らないと、後ろが詰まってきて足を着かなければならないこともある。自分のミスだけでなく、前を走る人のミスで止まるリスクも。芝生エリアがスピードコースだけに、遅れると取り返すのが大変なんです」と小坂。ただ、4位だった茨城シクロクロスから、ジャパンカップクリテリウム、JCL那須塩原、JCL山口ながと、JCL秋吉台とレースが続いており、特に那須塩原は最後まで集団に残り、ライバルチームのアタックへチェックに入るなど、調子の良さを見せつけていた小坂。スピードコースも集中力を切らさず、表彰台のトップを目指す。
14時10分にレースがスタート。「とにかくスタートに賭けていた」という織田聖選手(弱虫ペダルサイクリング)がホールショットを取り、小坂は4番手。2周回目こそ1つ番手を上げたが、4周回までは織田選手、副島達海選手(大阪産業大学)、小坂の並びでそのままレースが進む。
変化が生じ始めたのが5周回目。小坂は平坦の特に問題のない小さなコーナーで外に滑り落車。この日は超ドライコンディションで、時間を追うごとにホコリでバイクが真っ白になるほどであった。あとで聞けば織田選手も平坦で転んだという。滑りやすい路面の上にコーナーが多く、気が休まることがなかったこのコースは、予想外のところに落とし穴があったようだ。
そんな中、小坂は集中力を切らすことなく、落車のあとの6周回目で前の副島選手を捉え始める。7周回目に入ったところでは、とうとう小坂が2位に浮上。副島選手を突き放しにかかる。
ただ、前を行く織田選手との差はジリジリと広がっていき、そのまま独走で優勝。小坂は最後3周回を2位のポジションを危なげなくキープし、JCXシリーズ初戦で逃した表彰台に立つことができた。調子が上がってきている小坂は、次週のラファ+弱虫ペダル スーパークロス野辺山で表彰台の頂点を目指す。