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2022/09/11 レース

【レポート】第36回 ツール・ド・北海道2022(UCIアジアツアー2.2)STAGE 3

第36回 ツール・ド・北海道2022(UCIアジアツアー2.2)STAGE3

▼開催日

2022年9月11日(日)

▼スタート

倶知安町ニセコグラン・ヒラフスキー場前(北海道虻田郡倶知安町山田204

▼フィニッシュ

苫小牧市緑ヶ丘公園(北海道苫小牧市清水町高丘)

▼出場選手

増田成幸、阿部嵩之、堀孝明、小野寺玲

▼競技概要

ニセコから東に進み千歳市・支笏湖畔を経て苫小牧市にフィニッシュする173km

出走:48名(13チーム)

天気:晴れ

スタート時間:930

▼レースレポート

3日間すべてを通して晴天に恵まれたツール・ド・北海道2022。最終日も標高749mの峠が44.6㎞地点にあり、その後もアップダウンの激しいコースが選手の脚を削る。最後40㎞ほどは下り基調になるため、スプリンターにも可能性があると言われているが、フィニッシュ前500mは3.2%の勾配が。3日間の死闘の末にたどり着くこの“ちょっとした上り坂”が、結果にどう響くのか。

前日に総合7位となった増田成幸と1位の門田祐輔選手(EF エデュケーション-NIPPO ディベロップメントチーム)との差は425秒。正直1日で逆転できるタイムではないが、スポーツは何があるかわからない。宇都宮ブリッツェンは入念なミーティングと準備を経て、勝利に向かうスタートを切った。

レースは序盤から逃げが決まり、宇都宮ブリッツェンは集団待機。リーダーの門田選手、総合2位のトマ・ルバ選手(キナンレーシングチーム)、同3位の松田祥位選手(チームブリヂストンサイクリング)、同4位谷順成選手(那須ブラーゼン)も集団におり、残り80㎞地点で先頭10名と集団の差は3分。先頭集団には逆転を逃げで狙う総合5位今村駿介選手(チームブリヂストンサイクリング)、同8位のガルシア・マルコス選手(キナンレーシングチーム)がおり、各チームの思惑が錯綜する。

逃げはそのまま最初の山岳ポイントの上りへ。宇都宮ブリッツェンはここで一気に形勢逆転を狙い、列車を組んで増田を前に引き上げる。増田は他チーム2名の選手と共にメイン集団から飛び出し、逃げを追うが、先頭をとらえることができず一度集団へ戻る。

やがて阿部嵩之がメイン集団から遅れ、宇都宮ブリッツェンは増田と小野寺玲の2名に。集団はリーダーチームのEF エデュケーション-NIPPO ディベロップメントチームに加え、愛三工業レーシングチームが積極的に牽引するが、逃げのほうも活性化しているので、なかなか差を詰められない。残り40㎞でタイム差350秒。残り30㎞の支笏湖では、集団のほうも2つに割れ、全体のスピードが少し落ちてしまう。

その後、残り20㎞でタイム差210秒。自転車ロードレースは10㎞あれば1分のタイム差を縮められると一般的に言われているが、このタイム差はそれが可能かどうかの瀬戸際な数字。宇都宮ブリッツェンはステージ勝利を狙いつつも、安全にフィニッシュをしてこの大会を終えることも頭に置く。

結局、逃げはそのまま捕まることなく、第1ステージに引き続き今村駿介選手(チームブリヂストンサイクリング)が勝利。約1分差で入ってきた集団では、小野寺が最後の意地のスプリント。上り基調ではあったが、昨年全日本チャンピオンの草場啓吾を秒差なしでかわし、小野寺が集団頭を取ってステージ9位で入った。増田も小野寺と同じ集団内でフィニッシュ。総合8位で、最低限の目標にしていたUCIポイント獲得(10位以内に付与)を死守した。

ゴール後、監督の清水裕輔は「選手はみな、やるべきところでやるべきことやった」と称える。「選手というものは出し切って次に切り替えるもの。こうして全日程を終え、清々しく『お疲れさん!』と声を掛け合い、元気にしていますよ」とにこやかに語る。

宇都宮ブリッツェンとしては、幸先の良い第1ステージののち、第2、第3ステージは思い描いていた内容とは少し違っていたが、切り替えて、次の高知県宿毛市ロードレース(925日開催)に備えるのみだ。

【監督・清水裕輔のレース後コメント】

3年ぶりのツール・ド・北海道ということで、全530㎞、ラインレースで、かつステージレースの醍醐味を味わえた。3日間いろいろあったが、「久しぶりにロードレースをした!」というのが率直な気持ちだ。こうしたレースをたくさん走って経験を積みたいし、何年この世界にいても勉強することは多いなと思う。

昨今のこの大変な状況の中、こうして素晴らしいレースを開催してくださり、大会関係各位、地域の皆様、他チームの関係者、選手の皆さん、ファンの方々、すべての方に感謝申し上げたい。

▼第3ステージ 区間賞 リザルト

1位 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング) 4:14:35

2位 中井唯晶(シマノレーシングチーム) +0:00

3位 マルコス・ガルシア(キナンレーシングチーム) +0:00

9位 小野寺玲 +1:04

22位 増田成幸 +1:04

36位 阿部嵩之 +14:26

DNF 堀孝明

▼第3ステージ終了後 個人総合 リザルト

1位 門田祐輔(EF エデュケーション-NIPPO ディベロップメントチーム) 12:52:41

2位 トマ・ルバ(キナンレーシングチーム) +0:05

3位 松田祥位(キナンレーシングチーム) +0:29

8位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン) +4:25

21位 小野寺玲 +11:07

37位 阿部嵩之 +38:27

DNF 堀孝明

▼第3ステージ終了後 チーム総合 リザルト

1位 キナンレーシングチーム 38:41:36

2位 EF エデュケーション-NIPPO ディベロップメントチーム +8:47

3位 マトリックスパワータグ +11:48

7位 宇都宮ブリッツェン +50:37

▼リーダージャージ

個人総合 門田祐輔(EF エデュケーション-NIPPO ディベロップメントチーム)

ポイント賞 今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)

山岳賞 留目夕陽(EF エデュケーション-NIPPO ディベロップメントチーム)

※全リザルトは以下の大会公式サイトをご覧ください

https://2022.tour-de-hokkaido.or.jp/international/result.asp?id=2