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2022/08/15 レース

【レポート】JCL BANK LEAGUE 2022 決勝Round 京都ステージ

JCL BANK LEAGUE 2022 決勝Round 京都ステージ

▼開催日

2022年8月14日(日)

▼開催地

京都向井町競輪場(京都府向日市寺戸町西ノ段5)

▼出場選手(数字はゼッケンナンバー)

24:堀孝明、26:小野寺玲、28:貝原涼太、29:及川一総、30:宮崎泰史

▼競技概要

京都向井町競輪場400mバンクを使用した3ポイントゲーム

▼レースレポート

日本初のトラックレース対抗戦「JCL BANK LEAGUE」(以下バンクリーグ)の決勝戦が京都向井町競輪場で開催された。バンクリーグは夕方から実施され、途中からスポットライトを浴びながら走るナイトレースになる。宇都宮ブリッツェンが通常参加するロードレースやクリテリウムとは趣が異なるが、選手も観客も夜風を感じながらレースを楽しめる。 7月2日に地元の宇都宮競輪場で「東日本Round 宇都宮ステージ」、8月3日に別府競輪場(大分県別府市)で「西日本Round 大分ステージ」が行われた。この日はそれらの上位チームによる「決勝Round 京都ステージ」だ。

決勝には宇都宮ブリッツェンのほか、レバンテフジ静岡、Sparkle Oita Racing Team、KINAN Racing Teamが勝ち上がった。宇都宮ブリッツェンのメンバー構成は宇都宮ステージでも走った小野寺玲、貝原涼太、宮崎泰史と、前回はリザーブで待機した堀孝明、及川一総の5名。

バンクリーグのルールはシンプルだ。1チーム4名で構成し、2チームがバンクを出走。3、5、7、9、11周回目を先頭通過した選手に1ポイントが与えられ、3ポイント先取したチームが勝ちとなる(1レースで同一選手は最大2ポイントまで獲得可能)。1レースが15分もあれば終了し、スピーディーな展開が人気を呼んでいる。

予選、決勝ともに総当たり戦となっている。この日は計6レース行われたが、宇都宮ブリッツェンの3レースを紹介する。

【第1レース】Sparkle Oita Racing Team vs 宇都宮ブリッツェン

小野寺玲、貝原涼太、及川一総、宮崎泰史で構成した第1レース。決勝初戦の相手は大分ステージで4連勝、1位通過のSparkle Oita Racing Teamだ。JCLリーグではスプリンターチームとして強さを見せており、今大会は優勝候補筆頭に。スタートが静かに切られると、まず宇都宮ブリッツェンが先頭に出てペースを作る。各選手がマンツーマンで周囲をうかがいながら進み、ペースが上がり出すとSparkle Oita Racing Teamの沢田桂太郎選手が外側から仕掛けた。そのまま1ポイントを先制すると、宇都宮ブリッツェンも小野寺が貝原を引っ張り上げる。すかさず貝原が1ポイントを取り返すものの、沢田選手も強さを見せつけた。続くスプリント勝負を制して2ポイント目をゲット。それから両チーム2名ずつ、4名が先行する形となるが、今度は黒枝咲哉選手(Sparkle Oita Racing Team)が加速して抜け出すと3ポイント目をチームにもたらした。3-1でSparkle Oita Racing Teamが勝利。

【第2レース】KINAN Racing Team vs 宇都宮ブリッツェン

第2レースは掘孝明、小野寺、貝原、宮崎で挑んだ。序盤はマンツーマンで進み、貝原は荒井佑太選手(KINAN Racing Team)をマークしている。3番手から仕掛けた荒井選手を貝原は追走し、スプリントでの競合いとなったが荒井選手が譲らず1ポイント先制。だが続くポイントは集団から一気にペダルを踏み込んだ宮崎が獲得して同点に。そのまま独走して差を広げるが、山本大喜選手(KINAN Racing Team)が追いついてくる。二人での争いとなり、最初にアタックした宮崎が2ポイント目を獲得。宮崎はポイント上限となり、それを見た山本選手が逃げてチーム2ポイント目をあげて同点に。すると今度は小野寺が勝利を決める3ポイント獲得に向けて単独で勝負に出た。バンクリーグでは独走力を見せつけいるオノデライダー。この日も最後の1ポイントを手中に収めた。3-2で宇都宮ブリッツェンの勝利。

【第3レース】レバンテフジ静岡 vs 宇都宮ブリッツェン

堀、小野寺、貝原、宮崎で挑んだ最終レース。バンクには雨粒が落ちてきた。レバンテフジ静岡には独走力の強さが光るモンゴル人ライダー、エンクタイヴァン ボローエルデン選手がいて要注意だ。序盤に彼が一気に加速してレーススピードを上げるが、宮崎がそれを抑えながら単騎で抜け出し先制点は譲らない。1ポイントを獲得すると、そのままボローエルデン選手と並走となるが、次も宮崎が力を振り絞り2ポイント連取。これで宮崎はポイント上限となったが、貝原を引っ張るアシストにシフトチェンジ。ボローエルデン選手が意地の1ポイントを獲得するが、宮崎の牽引から勢いよく飛び出した貝原が3ポイント目を手堅くゲット。3-1で宇都宮ブリッツェンが勝利した。

決勝の京都ステージでも3連勝、Sparkle Oita Racing Teamがバンクリーグ王者に輝いた。宇都宮ブリッツェンは2勝1敗で準優勝となった。なお、バンクリーグは8月20日に西武園競輪場(埼玉県所沢市)でエキシビジョンレース「まるっと1日自転車満喫DAY!バンクリーグ×SEIBU Green Cycle Festa」を開催する。宇都宮ブリッツェンの参加はないが、栃木から那須ブラーゼン、さらに地元のさいたまディレーブが出場。バンク走行会やホビーレースなど、バンクに親しめるイベントが予定されている。

宇都宮ブリッツェンの次戦は、休む間もなく8月20日・21日に三重県鈴鹿市で開催されるシマノ鈴鹿ロードレースだ。

【レース後の清水裕輔監督のコメント】

予選よりもしっかりみんなで組み立てながらいいレースができた。優勝はできなかったが、2位という結果は素晴らしいと思う。

【レース後の小野寺玲選手のコメント】

人数もフルメンバーではないし、この勝負をするにはちょっと不利な編成ではあった。でもバンクリーグ2位はこのメンバーでは最善の結果だと思う。スパークル戦は脚も動きにくかったが、僕と貝原でうまく連携して1点獲れたのは上出来かなと思いたい。

▼宇都宮ブリッツェン リザルト

第1戦 宇都宮ブリッツェン 1-3 Sparkle Oita Racing Team
第2戦 宇都宮ブリッツェン 3-2 KINAN Racing Team
第3戦 宇都宮ブリッツェン 3-1 レバンテフジ静岡

▼バンクリーグ 決勝Round 京都ステージ全リザルト(開催順)
宇都宮ブリッツェン 1-3 Sparkle Oita Racing Team
KINAN Racing Team 3-2 レバンテフジ静岡
宇都宮ブリッツェン  3-2 KINAN Racing Team
Sparkle Oita Racing Team 3-0 レバンテフジ静岡
宇都宮ブリッツェン 3-1 レバンテフジ静岡
Sparkle Oita Racing Team 3-1 KINAN Racing Team