▼レースレポート
ツアー・オブ・ジャパン(以下TOJ)の最終ステージから中4日。いや、宇都宮ブリッツェンにとっては、中2日でこのステージレースに臨むと言ってもいいだろう。日曜日に東京から宇都宮へ戻り、水曜日には約700㎞の車移動で和歌山入り。UCIアジアツアー2.2にカテゴライズされる国際ステージレース「ツール・ド・熊野」(以下熊野)が、今日から3日間の日程でスタートした。
先導バイクの黒板には「Long time no see!」の文字が躍る。今年、世の中のビッグイベントがそうであるように、熊野も3年ぶりの復活なのだ。ただ今回は、久しぶりとも言えない選手もいる。宇都宮ブリッツェンはTOJ新人賞の宮崎、そして初ステージレースという及川も加え、2人は初めての熊野だ。そのほか、コロナ前であればTOJで来日した海外チームがそのまま熊野に出るという流れであったが、今年は外国籍は1チーム(ただし全員日本人選手)だけで、日本籍のプロチームが9、そして海外チームのシートをクラブチーム8チームが埋める形となった。つまり、初の熊野というチーム、選手が多数存在する集団構成だ。
決定的な逃げとなったのは、4周回目(約58㎞地点)でできた3人の逃げに、5周回目で3人が追いついた6人。山本元喜選手(キナンレーシングチーム)、門田祐輔選手(EFエデュケーション・NIPPO デヴェロップメントチーム)、兒島直樹選手(チームブリヂストンサイクリング)、⻄尾憲人選手(那須ブラーゼン)、中井唯晶選手 (シマノレーシング)、柴田雅之選手 (ヴィクトワール広島)の6人だが、そのうち、中井選手は1回目の山岳ポイントを取ったので、2回目を取って今日の山岳賞をモノにしたいという動きであった。そのためか、6周回目最後(残り17㎞地点)に出てくる2回目の山岳ポイントを通過後は先頭の協調が乱れたか、同時にマトリックスパワータグも集団ペースアップを図り始め、7周回目に集団は1つに。多くの予想通り、集団スプリント勝負となった。
今年は最後のレイアウトが変わり、左直角コーナーを曲がってすぐにフィニッシュラインがくるため、コーナーに入る前の位置取りが重要だった。そしてそのためには、チームの力もさることながら、そもそもの人数も重要であった。宇都宮ブリッツェンは先頭に残ったのが増田、阿部、小野寺の3人。当然、小野寺のスプリント勝利を狙ったが、人数を残していたチームブリヂストンサイクリング、マトリックスパワータグとの力勝負には一歩及ばず。コーナーに入る前から集団先頭に位置した現役競輪選手、窪木一茂選手(チームブリヂストンサイクリング)がそのまま流れ込み、熊野の第1ステージを制した。
落車の宮崎はレース後もろっ骨の痛みがひどく、本人の感覚では骨折はないと思うと言うが、正式な診断結果を待ちたい。なお、今回が初めてのステージレース出場という及川は、2分47秒遅れながらも73位でフィニッシュしている。2人が抜け4人で明日からのステージを戦わなければならない窮地だからこそ、チームに貢献し、進化を魅せる走りをしてくれると期待したい。また、中間スプリントを2位で通過した阿部がボーナスタイム2秒を獲得し、総合5位の好位置で第1ステージを終えた。
【第1ステージ後の監督・清水裕輔のコメント】
作戦としては積極的に逃げに乗って、アドバンテージを作ってレースを進めたかった。宮崎が落車をしてしまい、復帰叶わず。堀もリタイヤして、チームは4人で難しい戦いとなってしまった。その中でも、明日につなげられる走りができたと思う。最後、小野寺でゴール勝負したかったが、人数が少なくなってしまった中で、先頭でうちは3人と、枚数も足りず、ブリジストンのスピードにはかなわなかった。でも切り替えてやっていけば、勝利の可能性は充分ある。明日は4人で戦う。
【第1ステージ後の小野寺玲のコメント】
とても危険なコースなので、危険回避のために前で走っていた。最後は難しい展開ではあったが、個のスピード勝負で負けってしまったと思っている。チームメイトが3人遅れてしまい、連携もうまくできなかった。今日のステージはブリジストンの圧倒的なチーム力。それを前にして勝利は叶わなかったが、この後もチャンスがあれば勝負に絡んでいきたい。このツール・ド・熊野は苦手意識があるが、どこかで払しょくしなければならないと思っている。
【第1ステージ 区間賞 リザルト】
1位:窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 2:31:17
2位:ネイサン・アール(オーストラリア、チーム右京) +0:00
3位:織田聖(EFエデュケーション・NIPPO デヴェロップメントチーム) +0:00
10位:小野寺玲 +0:00
23位:増田成幸 +0:00
50位:阿部嵩之 +0:00
73位:及川一総 +2:47
DNF:堀孝明
DNF:宮崎泰史
【第1ステージ終了後 個人総合時間賞 リザルト】
1位:窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング) 2:31:17
2位:ネイサン・アール(オーストラリア、チーム右京) +0:04
3位:織田聖(EFエデュケーション・NIPPO デヴェロップメントチーム) +0:06
5位:阿部嵩之 +0:08
13位:小野寺玲 +0:10
26位:増田成幸 +0:10
73位:及川一総 +2:57
DNF:堀孝明
DNF:宮崎泰史
【第1ステージ終了後 団体総合時間賞 リザルト】
1位:愛三工業レーシングチーム 7:33:51
2位:キナンレーシングチーム +0:00
3位:EFエデュケーション・NIPPO デヴェロップメントチーム +0:00
8位:宇都宮ブリッツェン +00:00
【リーダージャージ】
個人総合時間賞 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
ポイント賞 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)
山岳賞 中井唯晶 (シマノレーシング)
新人賞 香山飛龍(弱虫ペダル サイクリングチーム)
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