三菱地所JCLプロロードレースツアー2022 第2戦 カンセキ宇都宮清原クリテリウム
▼開催日
2022年4月17日(日)
▼開催場所
清原工業団地周辺での周回コース(〒321-3231 宇都宮市清原工業団地14)
▼出場選手
増田成幸、阿部嵩之、堀孝明、小野寺玲、及川一総、宮崎泰史
▼レースレポート
清原工業団地周辺特設コース(2.2km)を23周/50.6km
天気:曇り スタート時間:13時30分
2014年にJプロツアー第1戦「宇都宮クリテリウム」として開催されて以来、栃木の自転車ファンにはお馴染みとなったクリテリウムレース。
昨日の真岡芳賀ロードレース同様に有観客で行われ、曇り空ながら多くのファンの熱気に包まれた。
カンセキ宇都宮清原クリテリウムは清原工業団地を舞台とし、1周2.2kmの特設コースを23周する50.6kmで行われた。
2つの直角コーナーと3つの180度ターンで構成され、単純なレイアウトだが選手たちにはコーナーごとに加減速が要求される。
そのクリテリウムを得意とする宇都宮ブリッツェンの小野寺玲選手には大会5連覇の期待が寄せられていた。
レースはスタート直後から選手たちのアタック合戦があるものの、逃げは決まらない。
集団はSparkle Oita Racing Teamなどスプリンターを擁するチームが積極的に前を引き、
宇都宮ブリッツェンも阿部嵩之選手が前方に加わりペダルを回す。
大きな動きがないまま5周目、最初のスプリントポイントを最終コーナー前で単独で飛び出した阿曽圭佑選手(ヴィクトワール広島)が獲得。
集団では主導権争いが行われ、10周目のスプリントポイントに向けてTeam UKYO SAGAMIHARAやVC福岡、レバンテフジ静岡も動きを見せてくる。
その中でフィニッシュライン手前で集団からスルッと抜け出した孫崎大樹選手(Sparkle Oita Racing Team)が10周目をトップ通過。一方でなかなか逃げは決まらずレースは後半戦へ突入する。
12周で3名の逃げが決まるかと思われたが、宇都宮ブリッツェンから宮崎泰史選手がすかさずチェックを入れて追走。前日はベストアシストライダー賞を獲得したが、この日もチームのために足を使う。
動きが出たのは14周に入ってからだ。小石祐馬選手(Team UKYO SAGAMIHARA )のアタックに向川尚樹選手(VC福岡)が反応。後続に10秒の差をつけるが、集団もしばらく逃げを泳がせる。
そのまま15周目のスプリントポイントは小石選手が獲得し、タイム差も13秒まで開いた。宇都宮ブリッツェン、那須ブラーゼン、Sparkle Oita Racing Teamらが集団前方を固めてレースは終盤に入る。
18周で仕掛けたのは最初のスプリントポイントを獲得した阿曽選手だ。単独で前方二人の追走を始める。
すると後続も活性化し、一気に先頭と差を詰めた。逃げていた向川選手は足を緩めたが、小石選手は単独で踏み続けた。
その直後にコーナーで落車が発生し、5連覇のかかる小野寺選手も巻き込まれた。
そこで番手を下げてしまったが大事には至らず、増田成幸選手らチームメイトのアシストで前方へすかさず復帰。
残り2周となりスピードの上がった集団は小石選手も吸収した。一つになった集団前方で宇都宮ブリッツェンは阿部選手、宮崎選手、増田選手の順でトレインを形成し、小野寺選手の力を温存しながら突き進む。
ファイナルラップはKINAN Racing Team、那須ブラーゼンらもペースを上げてきた。
最終コーナーは増田選手が小野寺選手を牽引してターンするが、そのイン側から攻めてきたのが沢田桂太郎選手らSparkle Oita Racing Team勢だ。
好位置でスプリント勝負に持ち込めた沢田選手が優勝をもぎ取り、孫崎選手が3位に入った。アウト側から入ることになった小野寺選手は5位だった。
小野寺選手はJCLプロロードレースツアーのイエロージャージ(個人総合リーダー賞)、ブルージャージ(スプリント賞)をキープ。また真岡芳賀ロードレースに続き栃木県民賞を獲得した。
《小野寺選手のコメント》
今回の宇都宮清原クリテリウムは、チームとしても自身としても5連覇の期待が掛かっていました。なるべく意識しない様にと思ってはいましたが、やはりプレッシャーはありました。
連覇が途絶えてしまった事、今日のレースで勝てなかった事は本当に悔しいです。
昨日の開幕戦で勝ったとはいえ、日付が変われば目の前のレースに集中しますし、悔しい気持ちしかありません。
この気持ちを次のレースで晴らすべく、また増田キャプテンに鍛えてもらおうと思います。レースは負けてしまいましたが、多くのサポーターがいる中で2日間レースが出来て本当に嬉しかったです。
ありがとうございました。
《清水監督のコメント》
地元ホームで負けてしまい悔しいです。選手達は本当によく走ってくれました。
終盤に小野寺が落車した際も全員でカバーし、
小野寺を引き上げてプラン通りゴールスプリントで勝負することが出来ました。
最後の連携部分を詰める課題はありますが、次戦の経験として活かします。
今回のホーム戦は3年ぶりの有観客で多くのサポーターに会えたことが嬉しかったです。
また、大会にサポートいただいた協賛企業やボランティアスタッフの皆様のお陰でレースを走らせてもらいました。
事前準備、本大会、そして、撤収作業まで本当にありがとうございました。
あらためて皆様からのご支援ご協力によりサイクルロードレースが開催出来ると深く感じた2日間でした。
【リザルト】(タイムは速報値)
1位:沢田桂太郎(Sparkle Oita Racing Team) 1:10:19.364
2位:畑中勇介(KINAN Racing Team) +0:00
3位:孫崎大樹(Sparkle Oita Racing Team) +0:00
5位:小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +0:01
13位:増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+0:03
29位:阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)+0:19
36位:宮崎泰史(宇都宮ブリッツェン)+0:56
44位:及川一総(宇都宮ブリッツェン)+2:04
45位:堀孝明(宇都宮ブリッツェン)+2:17
【各賞とリーダージャージ】
◇イエロージャージ(個人総合時間賞):小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
◇ブルージャージ(ポイント賞):小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
◇ホワイトジャージ(新人賞):渡邊諒馬(VC福岡)
◇チーム総合ランキング:宇都宮ブリッツェン