【レポート】Tour de Taiwan 2025 Stage3 浪漫台三線站(UCI 2.1)
▼開催日
2025年3月18日(火)
▼スタート
新埔枋寮褒忠亭義民廟(Baozhong Yimin Temple,Xinpu)
▼フィニッシュ
石岡旅服中心(Shihgang Visitor Center)
▼出場選手
谷 順成
フォン・チュンカイ
岡 篤志
沢田 時
ルーベン・アコスタ
▼競技概要
総距離154.3km
出走:106名
スタート時間:11:00(日本時間)
▼レースレポート
ツール・ド・台湾 第3ステージは、新埔枋寮褒忠亭義民廟をスタートし、南下していくコース。154.3kmで争われ、35kmと70.5km地点のスプリントポイントをこなしたあと、83km地点の1級山岳、135km地点の2級山岳をクリアし、フィニッシュに向かう。なお、今回のコースはフェン・チュンカイの地元。まさにホームレースだ。
第2ステージ終了時点で総合8位の岡は、トップとのタイム差が17秒。6位~20位までが同じ17秒差にいる状況だ。そして、4位と5位はともにトップから15秒差。スプリントポイントは、通過トップ3に対して3、2、1秒と引かれるため、総合4位へのジャンプアップも見えてくる。
<第3ステージ前の鈴木真理監督のコメント>
「今日も途中に危険な山があり、その前にはスプリントポイントもある。そのスプリントポイントでフェン選手と沢田選手にアシストしてもらいながら、岡選手のポイント賞を狙いたい。点を取ることによって総合4位まではジャンプアップできると思うので、まず1本目のスプリントポイントを取っていけるように進めていきたい。最後に大集団となった場合は、スプリントでいくのか逃げでいくのか、いろいろな作戦を考えている。逃げでいく場合は、総合に関係のない、特にフェン選手に逃げてほしいと思っている。」
<第3ステージ前の選手のコメント>
沢田
「昨日が激しいレースだったので、昨日のようにフレッシュにとはいかないが、それはみんな同じだと思う。肌寒いものの昨日よりはマシそうなので、今日はいい日になるかなと思う。スプリントに関しては調子もいいし、昨日も意外に上りで残れた。岡選手がボーナスタイムを取ればレースが有利になると思うので、しっかりアシストしたい。中盤の上りも先頭で越えられればいいかなと思う。」
谷
「昨日は脚を攣ったのでどうなるかわからないが、やれることはやりたい。岡選手の総合が重要なので、常に岡選手をサポートするのが僕の仕事。そのために今日の一番長い上りをクリアしなければいけない。集中していきたい。」
岡
「(ベストアジアンライダーは着用しているものの)まだ何も成し遂げたわけではないので、このジャージを守りたい。また、現在総合8位で20位まで同タイムと僅差なので簡単に逆転されかねない。ボーナスタイムを取れれば4位までジャンプアップできるので、そこに向けて頑張りたい。これからスプリントが大事になってくるので、持ち味を生かしながら戦えたらと思う。昨日の上りは余裕があったわけではないが、しっかりついていけた。今日も中盤に上りがあるがしっかりついていければと思う。」
アコスタ
「昨日は少しだけ力が足りず終わってしまったが、今日はまた頑張りたい。今、約20秒失ってしまっているが、これはとても大きな差ではなく、むしろチャンスもつかめる。」
フェン
「最初の上りは僕が小さい頃から常にトレーニングしていた場所。その次の平地の道のりには友達もたくさんいる。フィニッシュは住んでいるところで、家族もいるし、たくさんの人が駆けつけてくれている。ブリッツェンでいうとジャパンカップのようなレース。すごく楽しみにしている。」
パレードランを終え、レースがスタート。アタック合戦が繰り広げられ、それぞれの選手が先行を試みるが、すぐに吸収される状況だった。その中で飛び出しに成功したのは、岡と同じく17秒差のDE BOD Stefan(TERENGGANU CYCLING TEAM)選手。一つ目のスプリントポイントをトップで通過。岡は後ろのスプリント争いに加わったが4位で、ボーナスタイム獲得はならなかった。
また、続くスプリントポイントを前にルーベンを含む複数名の選手が抜け出したがこの動きも許されず、結局、そのポイントもDE BOD Stefan選手が獲得。ブリッツェン勢は3位までに入ることはできなかった。
次の重要なポイントは、83km地点の1級山岳だが、ここで集団に動きが出る。この山をきっかけに集団が大きく割れ、ようやく逃げ集団が形成された。その数は20人ほどだったが、ブリッツェンは逃げに選手を送り込めず、レースは推移。勝負権を失ってしまう。
最終的に勝利したのは、先頭のスプリント争いを制したBALLABIO Giacomo(HRINKOW ADVARICS)選手。ブリッツェンの最高位は、第2集団でフィニッシュした2分36秒遅れのフェンで32位。岡も2分36秒遅れ、39位でレースを終えた。
1週間程度のステージレースの場合、ボーナスタイムが非常に重要になる。今回のように上りが少ないレースはなおさらだ。今ステージは、それによりペースが上がり非常にハードなレースとなった。
総合は厳しい状況とはなったが、ステージ優勝のチャンスは残されている。総合タイムが遅れてしまったからこそ、逃げが容認されることもある。明日からの走りに期待したい。
【レース後の鈴木監督のコメント】
今回は力勝負で負けてしまったので仕方がない部分がある。総合のチャンスはほぼなくなってしまったが、ステージ優勝のチャンスはあると思う。タイム差が2分半開いているので、逃げやすく逆にチャンスがある。明日以降ステージ優勝を目指したい。
【レース後の沢田のコメント】
昨日が一番キツいと思っていたが、今日の上りも相当長くてペースが速かった。自分のコンディションを上げなければ今日は話にならなかった。仕事もできず悔いが残る。厳しいレースだった。残り2ステージ、このまま終わりたくないのでチームでしっかりミーティングをし、明日から頑張りたい。
▼第3ステージリザルト
1位 BALLABIO Giacomo(HRINKOW ADVARICS) 3h29’12”
2位 QUARTUCCI Lorenzo(SOLUTION TECH VINI FANTINI) +0’00”
3位 HOPKINS Dylan(ROOJAI INSURANCE) +0’00”
32位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +2’36”
39位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +2’36”
49位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +6’28”
61位 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) +6’28”
88位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +14’07”
▼第3ステージ終了後の総合リザルト
1位 KRETSCHY Moritz(ISRAEL - PREMIER TECH)8h02’16”
2位 GILMORE Brady(ISRAEL - PREMIER TECH) +0’03”
3位 LÓPEZ Jordi(EUSKALTEL-EUSKADI) +0’07”
23位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +2’53”
46位 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) +7’10”
34位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +4’44”
50位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +8’36”
80位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +19’59”
▼第3ステージ終了後のリーダージャージ
イエロージャージ(総合) KRETSCHY Moritz(ISRAEL - PREMIER TECH)
グリーンジャージ(スプリント) KRETSCHY Moritz(ISRAEL - PREMIER TECH)
水玉ジャージ(山岳) BREGNHØJ Mathias(TERENGGANU CYCLING TEAM)
ブルージャージ(ベストアジアンライダー) 小石祐馬(JCL TEAM UKYO)
※全リザルトは下記URLをご参照ください。
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