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2025/02/16 レース

【レポート】J プロツアー特別戦 JBCF 第1回 東京クリテリウム

【レポート】J プロツアー特別戦 JBCF 第1回 東京クリテリウム

 

▼開催日

2025年2月16日(日)

 

▼スタート&フィニッシュ

明治神宮外苑・聖徳記念絵画館前(東京都新宿区霞ヶ丘町1-1)

 

▼出場選手

谷 順成

岡 篤志

沢田 時

武山晃輔

花田聖誠

菅野蒼羅

 

▼競技概要

明治神宮外苑・絵画館周辺特設コース右回り 1.0km×40周 総距離40km

出走:109名

スタート時間:13:15

▼レースレポート

 

宇都宮ブリッツェンにとっての2025シーズンが開幕した。JBCFの初戦「第1回 東京クリテリウム」は都心の明治神宮外苑という好立地での開催で、他の自転車関連イベントも多数開催され、宇都宮ブリッツェンファンも多く駆けつけ、大変な盛り上がりをみせた。JBCFのレースではあるが、ポイントはつかない「J プロツアー特別戦」。とはいえ、賞金や副賞も豪華で、何より多くの人にプロレースの迫力を見ていただくという意味でも重要なレースだ。

 

チームにとっても2025新体制を占うレースとなる。宇都宮ブリッツェンからは谷順成、岡篤志、花田聖誠、武山晃輔、沢田時、菅野蒼羅が出場。2019年までの3年間、宇都宮ブリッツェンに在籍していた岡にとっては復帰レースで、エースとして走る岡をチームでどう上げていくかが問われる。

 

また、就任したばかりの鈴木真理監督の初陣という点にも注目だ。鈴木監督もかつて選手として宇都宮ブリッツェンに所属しており、今度は監督という立場で古巣に戻り、初采配を振る。特にこのレースは「次に繋がるレース内容にする」のがマスト事項だ。

 

<レース前の谷のコメント>
「1月と2月はチーム練で強度を高めて練習ができたので、自分を含めてみんな調子がいいと思う。そのため、今日もチームで動いて、しっかりと勝利を目指していきたい。鈴木監督にとっては初采配のレース。特に強く言われたことは、今後のレースに繋げる内容にしようということ。勝ちを目指すのは当然だが、どうやってチームとして動いてその勝ちを目指したのか? たとえ勝ちを逃したとしてもこれからのレースに繋げられる内容であったか? その意識を全員で持って走ろうと。今日は開幕戦ということで、自分もそうだが、チームとしてどう動くかということを常に考えて走りたい」

レースは絵画館前をスタートし、総合球技場を時計回りに1周1kmを40周する。TOKYO2020のプレイベントとして学生の大会がおこなわれて以来、その大会は継続されており、神宮外苑はロードレースには馴染のある場所だが、プロのレースとなればその迫力は桁違いだ。歩くと少し暑いぐらいの快晴の中、13時15分にスタートが切られた。

 

最初の2周の小さな飛び出しは、谷が集団の前方に位置してチェック。3周目に入ると岡、武山も集団前方に来て、安全に周回を重ねる。1周1分15秒ほどで走行する中、単独逃げがいくつもできるが、1周も持たずに吸収される形がしばらく続いた。

 

全40周中24周目には、シマノが一列にまとまり始める。それをきっかけに集団統制が取れてきて、25周目には武山、谷、岡が縦に並んで走れるようになり、28周目には集団先頭を牽引し、30周目には沢田、花田も加わり存在感を見せた。ただブリヂストンもシマノも隊列を組み始め、お互いの列が何度も被り合う内に各列車は崩壊。しばらく混沌とした状態が続き、36周でブリヂストンの小島直樹選手が単独逃げを決め、集団はブリヂストンがコントロール。その中に花田が入り、相手のリズムを崩す。

 

そしていよいよ最終回。岡が自力で前に上がるが、前方で一瞬お見合いが起こり、そのバラけた隙を突いてブリヂストンの松田祥位選手が単独アタック。それを自分の脚で追った岡に、ブリヂストンの岡本勝哉選手、愛三工業の窪木一茂選手が続き、松田選手が単独勝利をする中、岡本選手と窪木選手がまくって2位、3位に。岡は惜しくも4位となった。ただ、トラックやクリテリウムを得意とするブリヂストンと、トラックレーススクラッチで世界チャンピオンとなった窪木選手に対し、ピュアスプリンターではない岡が堂々と勝負を挑んだ姿は、鈴木監督の言う「次に繋がる走り」となったのではないだろうか。次戦は来月16日からのステージレース「ツール・ド・台湾」となるが、それまでに今日の課題をクリアにし、外国人選手も加え、さらに高いレベルのレースを目指していきたい。

【レース後の岡のコメント】

自分自身、宇都宮ブリッツェンに復帰して初めてのレースということで、非常に楽しみにしており、優勝を狙っていたが、惜しくも4位ということで、表彰台にものれなかったので、そこは非常に悔しいところでもある。チームとして、しっかりまとまって走ることができ、開幕戦としては、次に繋がるいいレースができたのかと思う。終盤、ブリヂストンとブリッツェンでレースの主導権争いをしたシーンもあった。テクニカルなコースではなく、後ろで走っていればラクなレースだが、今後に繋がる走りをということで、チームとして集団を仕切るようなレースをしたかったからだ。スプリンターを要するチームが次々と出てくるので、ずっと主導権を握るのは難しかったが、その中でもチームで固まってペースを上げ、自分たちにとっていいポジションを作っていけた。実際、最後の1周は絶好のポジションで入ることができた。今日は東京都心のレースで宇都宮からも近く、ファンのみなさんも親族もたくさん応援に来てくれた。その中でいい走りをしたかったが、あとちょっとのところだった。でも手応えは掴めた。今後、優勝できるように頑張るので、応援よろしくお願いいたします。

 

 

▼リザルト

 

1位 松田祥位(チームブリヂストンサイクリング) 0h51’27”

2位 岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング) +0’00”

3位 窪木一茂(愛三工業レーシングチーム) +0’00”

 

4位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +0’00”

18位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +0’07”

22位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +0’10”

45位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +0’19”

60位 菅野蒼羅(宇都宮ブリッツェン) +0’31”

72位 花田聖誠(宇都宮ブリッツェン) +0’44”

 

※速報の全リザルトは下記URLをご参照ください。

https://matrix-sports.jp/lap/result.php?evt=250216_tokyo