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2024/05/21 レース

【レポート】ツアー・オブ・ジャパン 2024(UCIアジアツアー2.2)  第3ステージ いなべ

【レポート】ツアー・オブ・ジャパン 2024(UCIアジアツアー2.2)  第3ステージ いなべ

 

▼開催日

2024年5月21日(火)

 

▼スタート

阿下喜駅 (三重県いなべ市北勢町阿下喜)

 

▼フィニッシュ

いなべ市梅林公園 (三重県いなべ市藤原町鼎717)

 

▼出場選手

谷 順成

フォン・チュンカイ

ジェシット・シエッラ

ルーベン・アコスタ

武山晃輔

花田聖誠

 

▼競技概要

阿下喜駅~いなべ市梅林公園周回コース 8.6km + 14.8km × 8周回=総距離127.6㎞

出走:89名(16チーム)

スタート時間:9:30

▼レースレポート

 

ツアー・オブ・ジャパンは三重県いなべ市へ移動し、第3ステージを迎えた。いなべステージは通称「いなベルグ」という短い急勾配が勝負どころで、そこを8周回する間に、選手の足がどんどん削られていくタフなコースだ。

 

宇都宮ブリッツェンは花田が前日に落車をしており、様子を見ていたが、無事6名揃ってスタートラインに立つことができた。

 

初日の堺クリテリウムでフォンと武山の仕事ぶりを見て、「次は自分がハードワークをする」と宣言していた谷は、第1ステージに引き続き前列でスタートを切り、ファーストアタックに備えた。昨日逃げた武山は後方スタートであったが、3kmほどのパレード走行中にスルスルと前に上がり、谷キャプテンの後ろに控えた。今日も「何かやってやろう」という構えだ。

 

しかし今日は様子が違った。アクチュアルスタートの旗が振られても、誰一人アタックを仕掛けない。今日は強風であったことも影響したか。集団もアクティブになることはなく、スタートから20分ほど過ぎたところでようやく10名ほどの飛び出しがあり、谷がそこに乗った。一瞬、逃げ容認の雰囲気が集団に流れたが、ジョインしたい選手に集団がついてきてしまい、1周回目のカウントとなるコントロールライン通過時には、集団は1つに。その後も小さな逃げはできたが、これまでのように激しいアタック合戦ということはなく、集団全体が疲弊していく形で4周回目に突入。

 

この4周回目、つまりレースが半分も過ぎようとしているころ、ようやく6名の逃げが決まる。この中には前年のいなべステージで単独大逃げ勝利を決めたカーター・ベトルス選手(ルージャイ インシュアランス)が含まれていた。また、JCL TEAM UKYOが2名の送り込みに成功、1名は小石 祐馬選手、そしてもう1名は総合6位につけていたジョバンニ・カルボーニ選手だった。

逃げの中に、リーダーチームのアスタナ カザクスタン ディベロップメント チームが1名も送れなかったのが、今日のレースを決めた。今年のツアー・オブ・ジャパンが始まり、集団をメインでコントロールしているのはアスタナ カザクスタンとJCL TEAM UKYO。JCL TEAM UKYOは逃げに総合6位のカルボーニ選手を送っているため、集団はアスタナ カザクスタンが引くこととなった。しかも途中で集団分裂が起こり、前に残ったアスタナ カザクスタンの選手は3名のみ。ときにはリーダージャージのマックス・ウォーカー選手自らが引くこともあった。

 

結局、アスタナ カザクスタンだけでは集団が逃げを捕まえることはできず、カルボーニ選手が早駆けのスプリントでそのままステージ優勝。

 

メイン集団は最後にアタック合戦と牽制を繰り返したことで更に分裂が起こり、たった26名となってフィニッシュ。宇都宮ブリッツェンからはシエッラとアコスタがここに残り、40位辺りだった総合上位を、アコスタが25位、シエッラが26位へとジャンプアップさせることができた。

 

明日の美濃ステージは集団スプリントになる可能性の高いコースなので、アコスタとシエッラが総合順位を落とすことはないだろう。スプリントはフォンに任せたいが、今日もアシストに徹してハードワークをした。ただ、ポイント賞ジャージのいるグルペットで、フォン、武山、花田が帰ってきているので、脚を休められていることを祈りたい。谷は残念ながら集団と集団の間となって遅れてしまったが、今後は好調のアコスタとシエッラのアシストに徹することができるし、もちろんステージ優勝の可能性があれば総合順位に関係なく捨て身で狙いにいくことができる。また2日後の富士山に向けて回復に徹したいところだ。

【シエッラのレース後コメント】

ツアー・オブ・ジャパンの中でも、厳しいステージの1つだったので、すごく気合を入れてスタートした。上りの厳しいコースだったが、フォンをはじめとしたチームメイトが、上りで一生懸命位置取りをしてくれ、いい働きをしてくれた。チームのサポートに感謝したい。今、コンディションがとてもいい状態だ。日に日にさらに良くなっていることを感じている。明日からのステージのどこかで勝ちたい。サポートしてくださっているファンの皆様、スポンサーの皆様、そして監督に勝利を届けたい。

 

▼第3ステージ区間賞 リザルト

1位 ジョバンニ・カルボーニ(JCL TEAM UKYO) 3h10’52”

2位 アナトリー・ブディアク(トレンガヌ サイクリング チーム)+0’00”

3位 ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム) +0’03”

 

22位 ジェシット・シエッラ(宇都宮ブリッツェン) +1’33”

30位 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) +1’33”

43位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +7’57”

59位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +13’24”

65位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +13’38”

82位 花田聖誠(宇都宮ブリッツェン) +13’59”

 

 

 

▼第3ステージ終了後の個人総合時間賞 リザルト

1位 ジョバンニ・カルボーニ(JCL TEAM UKYO) 5h55’10”

2位 アナトリー・ブディアク(トレンガヌ サイクリング チーム) +0’14”

3位 カーター・ベトルス(ルージャイ インシュアランス) +0’17”

 

25位 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) +1’57”

26位 ジェシット・シエッラ(宇都宮ブリッツェン) +1’59”

42位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +8’20”

60位 フォン・チュンカイ(宇都宮ブリッツェン) +18’58”

66位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +19’18”

82位 花田聖誠(宇都宮ブリッツェン) +27’07”

 

 

※全リザルトは下記URLをご参照ください。
https://toj.co.jp/2024/inabe/?tid=100216#result