動きがあったのは7周目。入部正太朗選手(シマノレーシング)と岡本隼選手(愛三工業レーシング)による逃げが決まった。メイン集団はタイム差1分弱までは容認し、周回を重ねていった。
メイン集団では最終盤に向けてフォン、アコスタ、花田が隊列を組んで先頭をコントロール。「とにかくチームのために働きたい」とレース前に語っていた武山晃輔は、ツール・ド・台湾での落車でまだ調子が戻っていないものの牽引に加わる。宇都宮ブリッツェンによる牽引が続いた。
残り3周となり、依然としてエスケープの脚を緩めることはない先頭の2名。TEAM BRIDGESTONE Cyclingなども集団前方に出てくると、タイム差を詰める体制を整えてきた。22チームそれぞれがタイミングをうかがい、タイム差は40秒まで縮まる。
残り2周に入るとタイム差は20秒を切ってきた。そして逃げる2名は残り1周目前でメイン集団に吸収。50名ほどの選手が集団となりファイナルラップに突入し、宇都宮ブリッツェンは前方をキープしながら最終局面に向かう。
しかし、タイミングよく4名が飛び出した。ホセビセンテ・トリビオ選手(マトリックスパワータグ)、地元市貝町出身の石原悠希選手(シマノレーシングチーム)、渡邉和貴選手(アヴニールサイクリング山梨)、サウル・エヴァー選手(レバンテフジ静岡)だ。
そのまま逃げ切った4名。最後はトリビオ選手と石原選手の勝負になったが、ベテランのトリビオ選手が一枚上手だった。スプリントで勝利をもつかみ取った。宇都宮ブリッツェンは後続集団でフィニッシュした沢田時の24位が最高位。序盤にアピールはあったものの、苦さの残る地元レースとなった。