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2024/10/27 レース

【レポート】”亘理町長杯”東北シクロクロスシリーズ 2024 第1戦 わたりラウンド/JCXシリーズ第2戦/JCFシクロクロスシリーズ第2戦

【レポート】”亘理町長杯”東北シクロクロスシリーズ 2024 第1戦 わたりラウンド/JCXシリーズ第2戦/JCFシクロクロスシリーズ第2戦

 

▼開催日

2024年10月27日(日)

 

▼スタート&フィニッシュ

鳥の海公園(宮城県亘理郡亘理町荒浜字築港通り34-24)

 

▼出場選手

沢田 時

 

▼競技概要

鳥の海公園周回コース 3km✕9周 総距離27㎞

出走:70名

スタート時間:14:10

 

▼レースレポート

 

今季、ロードレースもマウンテンバイクも絶好調の沢田時。今日から12月1日までは、毎週日曜日にシクロクロスのレースがあり、12月8日は1週休んで12月15日の全日本選手権に臨むというレーススケジュールで、本格的なシクロクロスシーズンに突入した。すでに10月6日に茨城シクロクロス土浦ステージに出場しているので、沢田にとって今季2戦目となるが、この亘理のレースに出るのは初めてだ。

 

<レース前の沢田のコメント>

「初めて走るコースでとても楽しみにしていた。距離が長く、ハイスピードかつキャンバーがテクニカルで、すごく好きなコースだと思った。今日はライバルよりも自分にフォーカスしている。先週まで体調を崩し、それは復調してきているが、12月15日の全日本選手権に向けて、まずはしっかりと自分を追い込むことだけに集中して、スタートからいきたい。最高気温22度の予報とのことで、もう少し涼しいほうがいいが、自分は夏場もロードレース、マウンテンバイクを走ってきてるので、水分補給に気をつけながら走れば問題ないと思う。もちろん優勝を目指して。結果が出るとどんどん調子が上がるタイプなので、全開でいきたい」

 

会場の鳥の海公園は、東日本大震災の教訓を活かした防災公園の機能も兼ね備え、芝生の広い平地や海沿いの長く高い土手がうまくコースに取り入れられているのがこのレースの特徴だ。特に土手を使ったロングキャンバーセクションは難所で、そこから斜面をS字に下る「アドバンスキャンバー」は2箇所。ほぼ360度ターンの下りの入りは、スピードを殺さなければ転倒必至で、ここを重点的に試走する選手が多かった。また土手に上るロング階段セクションもわたりラウンドの名物で、テクニックだけでなくフィジカルの強さも求められる。

シクロクロスにしては気温が高く、海沿いの風は強まっていき、路面は完全にドライ。高速レースに備え日陰で入念にアップをし、最前列から沢田がスタートした。

 

「今日は自分を追い込むことに集中したい」と言った言葉通り、スタートから積極的にリードした沢田は、1周目から鈴木来人選手(OnebyESU-ICV)と抜け出しに成功。しかも、3周目には鈴木選手を徐々に離していき、単独となった。コースにはシングルトラックも多く、先述の「アドバンスキャンバー」は単独で下るのが最も安全だ。今日は全9周となったが、5周目には鈴木選手から30秒以上リードし、7周目には鈴木選手と加藤健悟選手(臼杵レーシング)が2番手パックとなったが、それでもどんどん引き離し、差は1分以上に。沢田のゴールは今日のレースのゴールではなく、12月15日の全日本選手権であり、それに向けて全くペースを緩めず単独のまま最終ラップへ。後続選手が全く見えない状況で、そのままフィニッシュラインを単独通過。両手を大きく左右に広げ、今季シクロクロス初勝利を祝ったが、最初から最後まで追い込んでいた沢田は、苦しさで顔を歪めてのフィニッシュとなった。沢田が今日の目標としていたレースができたことの現れだ。

 

これで今季の沢田は、ロードレース、マウンテンバイク、シクロクロスですべて優勝。チャンピオンジャージはマウンテンバイクのアジアチャンピオン、XCC日本チャンピオン、XCO日本チャンピオンの3枚を持っているが、地元開催であるシクロクロスの全日本選手権で勝ち、4枚目のジャージを狙っていきたい。それまでのドラマがスタートした。

【レース後の沢田のコメント】

スタート前にも言ったが、今日はレース展開などをあまり考えず、とにかく攻めていこうと思っていった。実際、3周目まで鈴木来人選手がピッタリついてきていたが、その存在もあまり気にせずに攻めていき、結果的に独走になってからも自分を追い込むことができた。いい走りができたと思う。全日本選手権に向けて大事なステップと思って臨み、シケインもバニーホップでクリアできていたと思う。これで2024年は、ロードレース、マウンテンバイク、シクロクロスと、3つ競技のシリーズで優勝をすることができ、それはひとえにサポートしてくださっている方々のお陰。恵まれた環境にいるということを実感する。11月に入って大事なレースが続くので、これを弾みに優勝し続けて、全日本選手権に繋げていきたい。

▼リザルト

 

1位 沢田時(宇都宮ブリッツェン)1:00:31

2位 鈴木来人(OnebyESU-ICV) +1’36”

3位 小坂光(Utsunomiya Lux) +1’56”