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2024/07/27 レース

【レポート】Jプロツアー第11戦 2024JBCF 山陽建設 佐木島ロードレース

【レポート】Jプロツアー第11 2024JBCF 山陽建設 佐木島ロードレース

 

▼開催日

2024年7月27日(土)

 

▼スタート&フィニッシュ

旧サギ・セミナーセンター(広島県三原市鷺浦町向田野浦555-1)

 

▼出場選手

谷 順成

武山晃輔

花田聖誠

本多晴飛

菅野蒼羅

 

▼競技概要

日本一新幹線駅から近い島「佐木島」の公道特設コース 10.5km × 11周回=総距離115.5

出走:88

スタート時間:10:20

▼レースレポート

 

シーズン後半戦の初戦となる2024JBCF 山陽建設 佐木島ロードレースが、広島県の瀬戸内海に浮かぶ島・佐木島で開催された。選手はもちろん、関係者や多くのファンもフェリーで佐木島に上陸。トライアスロンのレースも開催される、スポーツイベントには馴染みのある島で、島をほぼ1周するコースには、スタートから3km付近とフィニッシュまで2km地点に上りがあり、海岸沿いの曲線をなぞる(つまりあまり見渡しのいいストレートがない)コースレイアウトが特徴だ。

 

昨年は雨だったが、今年は天気が良すぎるほどで、予想最高気温は34度。瀬戸内の日差しが眩しいほどの中、1020分に88名の選手がスタートした

宇都宮ブリッツェンは谷順成、花田聖誠、武山晃輔、本多晴飛、菅野蒼羅という、全員日本人での出走となった。

 

スタート直後に地元ヴィクトワール広島の選手2名を含む3名が飛び出し、そこに宇都宮ブリッツェンも1名が合流したが、すぐに集団は1つに。ただ攻撃の手は緩まず、次々とアタックが繰り返され、1周目の上りの頂上手前(フィニッシュまで残り2km)でヴィクトワール広島の1名が強力に飛び出したところへパラパラと選手が合流し、2周目に入る頃には25名という大きな先頭集団ができ、宇都宮ブリッツェンからは花田、菅野の2名を送り込むことに成功した。

 

25名の先頭集団はそのまま周回を重ねるが、人数が多すぎて協調体制が取りづらく、集団との差は開いても2分程度だった。ただ各チーム有力選手を入れてきていたので、追走集団もそれほど脅威にはならず。宇都宮ブリッツェンとしては、どの方向にレースが展開してもいい形で進めていた。だが、6周回目で花田がメカトラに見舞われ先頭集団からドロップ。先頭に菅野1名となった。

気温がぐんぐん上がり、コース脇に置いてあった温度計が46度をしめす。先頭25名は徐々にその数を減らしていき、残り2周で17名に。菅野はしっかりその17名に残り、集団との差は約130秒と、それほど縮まらない。この状況で動いてきたのが阿部嵩之選手(ヴェロリアン松山)だ。単独で逃げを決める中、宇賀隆貴選手(さいたま佐渡サンブレイブ)と石原悠希選手(シマノレーシング)が追走し、全体にペースが上がるが、菅野は集団に食らいつく。今年新加入で20歳の菅野は、3月のJプロツアー栃木2連戦でチームに貢献できなかったことを悔いており、「今回は前々で展開し、逃げに乗らなければ」と思ったという。

 

レースのゆくえは残り1周までもつれ込んだ。阿部選手が23秒先行する中、追走は1つになっていたものの、最初の上りでスピードアップ。上りからのダウンヒルが終わった平坦で、中井唯晶選手(シマノレーシング)、小野寺玲選手(ヴィクトワール広島)、阿見寺俊哉選手(弱虫ペダル サイクリングチーム)、佐藤光選手(TeamCyclersSNEL)、津留崚選手(CIEL BLEU KANOYA)が追いつき、しばらくしてさらに石原選手、阿曽圭佑選手(Sparkle Oita Racing Team)も合流し、計8名での優勝争いの様相を見せた。菅野はここで残念ながら遅れた。

 

ゴールスプリントになれば小野寺選手有利かと思われていたが、フィニッシュまで2kmの上りで中井選手が単独アタック。そのまま余力を残してフィニッシュラインを1位通過し優勝。残り7名の追走の頭もシマノレーシングの石原選手が取り、3位は小野寺選手だった。結局、1周目に形成し始めた逃げ集団が、そのまま逃げ切った形のレースだった。

 

宇都宮ブリッツェンはメイン集団のスプリントの2番手を取った谷が19位となった。

【菅野のレース後コメント】

 

前回出場したレースが3月のJPT栃木2連戦で、そのときはあまり前にでることができず、チームに貢献できなかった。その反省をもとに、今回は前々で展開し、しっかり逃げに乗ることができた。ただ、ラスト1周でちぎれてしまった。逃げ集団の中での脚のため方や補給の取り方などに課題を感じた。明日のクリテリウムもしっかり頑張りたい。

【谷のレース後コメント】

 

チームとしては、必ず逃げに選手を送り、後手を踏まないようにしようと話していた。実際、花田選手と菅野選手が乗ってくれたが、逃げの人数が多く、各チーム有力選手を乗せていたので、あの逃げには自分が行くべきであった。今日、チームとして上位に入れなかったのは、自分が逃げに乗れなかった責任が大きいと思う。最初の2周目という早い段階で逃げが決まってしまった。過去、ヴィクトワール広島に在籍していて、広島の地には思い入れもあるし、練習を積んだ土地でもあるので、この結果にはショックが大きい。ただ、明日もう一度広島でレースがあるので、気持ちを切り替え、集中して臨みたい。

▼リザルト


1位 中井唯晶(シマノレーシング) 2h40’17”


2位 石原悠希(シマノレーシング) +0’10”


3位 小野寺玲(ヴィクトワール広島) +0’10”




19位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +2’22”


26位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +2’26”


57位 菅野蒼羅(宇都宮ブリッツェン) +6’17”


DNF 本多晴飛 花田聖誠


※全リザルトは下記URLをご参照ください。
https://jbcfroad.jp/wp-content/uploads/2024/06/JPT-1.pdf