14時のスタートとともに飛び出したのはVC FUKUOKAだったが、やはりこのコースで単独逃げは難しく、すぐに捕まる。その後もコーナーの立ち上がり、また3回設定されたスプリントポイントを利用したアタックが何度も繰り返されたが、決定的な逃げにはならず。
宇都宮ブリッツェンはいつも通り武山が集団先頭付近に待機、そして今日は沢田と谷が前方で動く。残り26周でシマノレーシングの中井唯晶選手が飛び出した際には谷がチェックに行き、残り23周、残り12周目では沢田が自らアタックを仕掛けた。スプリントは沢田のほかにアコスタもこなせるほうで、残り13周頃になるとスルスルッと前に出てきて、集団10番手以内をキープする。ストレートの短い1周1kmのコースで、こうしていつの間にか集団前方に出てこられるのはさすがだ。またこの頃になるとみなチームでまとまり始めたが、宇都宮ブリッツェンもしっかりと赤い塊を作る。残り4周では武山がアタック。しかしアコスタが少し遅れているのを見て引くのをやめ、牽引よりも後方に残されたシエッラのケアにいく。残り3周に入ると集団スプリントに備えて集団全体がペースダウン。それを利用して谷が前に上がり、宇都宮ブリッツェンは沢田、アコスタ、谷の3枚に。ただ、どのチームもトレインが組めない大混戦のまま最終周回へ。
最後は個々のスプリント勝負となり、ルージャイ・インシュアランスのルーカス・カーステンセン選手が一車身ほどのリードをつけて優勝した。宇都宮ブリッツェンは沢田が7位と健闘した。谷もタイム差なしの集団に残り、16位だった。シエッラは武山と共に無事フィニッシュした。
「後半は常に集団の前にいられたので良かったと思う。最後はあわよくば表彰台を狙いたかったが、そこはまだ経験不足で7位という結果だった」と言う沢田だが、スプリンターがひしめく最終周回で、しっかりと前にいられただけでも、このところの“ロードレースでの”沢田の成長だ。今後、沢田がどんなロードレーサーになるのかも注目していきたい。
明日はUCIアジアツアー2クラスにカテゴライズされる「おおいたアーバンクラシックロードレース」が開催される。