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2024/09/23 レース

【レポート】Jプロツアー第15戦 南魚沼ロードレース(経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ)

【レポート】Jプロツアー第15戦 南魚沼ロードレース(経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ)

 

▼開催日

2024年9月23日(祝・月)

 

▼スタート&フィニッシュ

しゃくなげ湖畔開発公社(新潟県南魚沼市舞台745-48)

 

▼出場選手

谷 順成

沢田 時

ジェシット・シエッラ

ルーベン・アコスタ

武山晃輔

花田聖誠

本多晴飛

 

▼競技概要

三国川ダム周回コース 12km × 12周回=総距離144㎞

出走:119名

スタート時間:12:30

▼レースレポート

 

前日のクリテリウムに引き続き、今日のロードレースも南魚沼が舞台。朝から雨が心配され、気温も21度と肌寒く、ベストやアームカバーをつけてスタートする選手も見られた。三国川のダム湖を周回する総距離144km。1周12kmには5つのトンネル、厳しいアップダウン、つづら折りの2kmのダウンヒルなどがあり、本場ヨーロッパを彷彿とさせるダイナミックなコースレイアウトとなっている。ハードなレース展開が予想されるだけに、Jプロツアーの中で最高位の「プラチナ」クラスにカテゴライズされる。団体戦としての顔も持っており、各チーム上位3名の順位を足し、最も数の小さいチームが団体優勝となり、経済産業大臣旗、通称「輪翔旗」が贈られる。

 

・レース前の谷のコメント

「チームとしては、昨日のクリテリウムは武山選手ひとりに負担をかけてしまった。自分としても特に何かできたわけではないのが残念だったが、今日のコースは全員が得意だと思うので、チーム全選手で優勝を目指していきたい。僕自身も充分勝てるレースだと思っている。過去にこのコースを走ったことがあるが、上りフィニッシュが僕に合っている。チャンスがあれば逃げ切りも可能なコースだ。しっかり展開を見ながら、それぞれ得意分野があるので、それを発揮できるよう集団内でコミュニケーションを取り、その中で自分が勝てればいいと思っている。KINAN Racing Teamやマトリックスパワータグなどのチームをマークしていきたい。来週からUCIレースが続き、各チーム、外国人選手がチームに合流してきていて、UCI登録チームが序盤から動かしてくるのではないかと思っている。サバイバルな展開になれば、うちも充分対抗できる。前半から動き、後半に集団の人数が少なくなったときに、枚数を多く残していきたい」

 

谷が言うように逃げ切りの可能性もあるレースのため、レースは今日も序盤からアタック合戦となった。宇都宮ブリッツェンもこれに応戦し、2周目ではアコスタが逃げに成功、5周目には武山が行き、それが捕まるとジェシットが単独逃げを成功させ、宇都宮ブリッツェンは波状攻撃で常に存在感を示していた。

 

ジェシットの独走はしばらく続いたが、2kmの下りに入ったところで不運にも単独落車に。雨は上がっていたが、下りは乾いた路面とウェットな路面が点在する状態だった。リスタートはできず、場内アナウンスでチームスタッフが救護所に呼ばれる事態に。骨折はないようだが、傷が深いため病院へ行くこととなった。

そのジェシットの雪辱を果たすかのように、宇都宮ブリッツェンの攻撃は続いた。6周目に入るところで武山が単独アタック。追走があって5人で7周目まで逃げる。その後9周目にできた6人の逃げにアコスタが入った。アコスタ以外はベンジャミン・ダイボール選手(ヴィクトワール広島)、風間翔眞選手(シマノレーシング)、ホセ・ビセンテ・トリビオ選手(マトリックスパワータグ)、佐藤光選手(TeamCyclersSNEL)、林原聖真選手(群馬グリフィンレーシングチーム)とメンバーが良く、今レースで初めて逃げが決まったと思わせるものだった。それでもチームは気を緩めることなく、集団の牽引をKINAN Racing Teamに任せつつも、そのすぐ後ろを赤い集団でまとめた。メイン集団は20数名になっていたが、宇都宮ブリッツェンは谷、沢田、武山、花田の4人を残していた。この辺りがシーズン前半と違い、チーム力アップが見て取れる。

 

先頭6人からは残り2周に入ったところでダイボール選手が単独アタック。それについていけたのは佐藤選手だけで、ほどなく佐藤選手もちぎれ、ダイボール選手の独走となった。最終周は逃げ切り濃厚となり、アコスタの表彰台を狙いたかったが、3位争いのゴールスプリントで早駆けをした風間選手がそのままフィニッシュ。アコスタは1秒差で4位となった。また、アコスタと合わせて前に5人を残した宇都宮ブリッツェンの団体優勝が期待されたが、優勝のマトリックスパワータグから3ポイント差で3位となった。これに関しては、団体表彰台に上がったチームの中で、アコスタの4位が個人では最高位のため、全員が仕事をした分、アコスタ以外の選手の順位が少し下がってしまったとも言える。その注意書きをつけたくなるほど、今日の宇都宮ブリッツェンはよく動いた。集団の中では前を固め、存在感は一番だったと思われる。団体表彰式に上がった赤い5人を、誇らしく思っていただいた方も多かったかもしれない。

 

来週からは九州でのUCIレースが6戦続き、宇都宮ジャパンカップへと突入する。地元で最高のパフォーマンスが見せられるよう、さらなるチーム力向上を目指していきたい。

▼リザルト

 

1位 ベンジャミン・ダイボール(ヴィクトワール広島) 3h37’43”

2位 佐藤光(TeamCyclersSNEL)+1’47”

3位 風間翔眞(シマノレーシング) +2’18”

 

4位 ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン) +2’19”

9位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +2’50”

15位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +2’54”

17位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +2’59”

27位 花田聖誠(宇都宮ブリッツェン) +3’40”

DNF ジェシット・シエッラ(宇都宮ブリッツェン)

DNF 本多晴飛(宇都宮ブリッツェン)

 

※全リザルトは下記URLをご参照ください。

https://jbcfroad.jp/wp-content/uploads/2024/09/240923_JPT.pdf