▼レースレポート
2010年に誕生したジャパンカップクリテリウム。今年も国内の自転車ロードレースファン、そして宇都宮市民のお祭りとしてコース沿いには多くの観客が集まった。コースはおなじみ、二荒山神社前をスタート&フィニッシュとする宇都宮市大通り周回コースだ。いつもなら多くのクルマが行き交う目抜き通りだが、この日だけは上河原交差点〜池上町交差点までを完全閉鎖してレースを開催。「自転車のまち宇都宮」ならではの大迫力の戦いが毎年繰り広げられている。
ジャパンカップは宇都宮ブリッツェンのメンバーにとって、地元で行われるシーズン最重要とも言える大会。この日のために「大谷石」をメインデザインコンセプトにしたスペシャルジャージを着用し、海外招聘チームや国内チームを相手に地元パワーを見せつけたいところ。
西村大輝監督も「地元レースなのでがんばります!」と前夜のチームプレゼンテーションで声を張り上げて盛り上げ、プレッシャーもかかるが「サポーターやスポンサーの皆様の目の前で走れる大切な大会。チーム一丸となって優勝を目指す」と続けた。
15時40分、スタートの号砲が秋空の下で鳴り響くと真っ先に飛び出したのは畑中勇介選手(キナンレーシングチーム)だ。チームプレゼンテーションで引退宣言をした39歳のベテランは長年ジャパンカップを盛り上げてくれた立役者のひとり。ファンから声援が飛んだ。
しかし、クリテリウムはすぐに例年通りのハイスピードな展開に。海外チームが主導権を握ろうと序盤から前方で動きを見せる。宇都宮ブリッツェンはキャプテン谷順成、沢田時、花田聖誠、フォン・チュンカイ、ルーベン・アコスタ、ジェシット・シエッラのメンバーでクリテリウムに参戦。谷、フォンが集団前方で様子をうかがう。
3周ほどでニールソン・パウレス選手(EFエデュケーション・イージーポスト)ら海外勢5名による逃げが生まれた。その中のマケイ・モホリッチ選手(バーレーン・ヴィクトリアス )が4周目最初のスプリント賞を獲得。