レースの最初の重要な動きは6周回目。26名の先頭集団が形成され、そこに入れたのは武山のみ。JCL TEAM UKYOとシマノレーシングが5名全員を入れた集団で、宇都宮ブリッツェンとしては不利な状況に。花田がレース離脱、さらに谷がパンクし、武山は谷を集団に復帰させるべく後ろに下がることになってしまった。
先頭は増田成幸選手(JCL TEAM UKYO)と宮崎泰史選手(KINAN Racing Team)逃げを決める中、武山にケアされた谷は、8周目では先頭から23秒遅れの9名の第2集団にいた。メンバーには山本元喜選手(KINAN Racing Team)、岡本隼選手(愛三工業レーシングチーム)がおり、10秒前にいるメイン集団に追いつける位置。実際、山本選手と岡本選手はのちに前の集団に追いつくが、谷が2度めのパンク、その後落車もし、12周目でレースを降りることになった。エースを失った武山も14周目にレースを降りた。
宇都宮ブリッツェンはトラブルから復帰した沢田ひとりがレースに残り、意地の走りを見せていたが、17周でリタイアとなった。
レースは残り7周でアタックした金子宗平選手(群馬グリフィンレーシングチーム)に山本大喜選手、小石祐馬選手(以上JCL TEAM UKYO)、小林海選手(マトリックスパワータグ)がつき、4名の争いに。注目の新城選手は落車で左肩のジャージが破れるほどの負傷を追い、この先頭に入ることができず。最終周で小石選手は遅れ、3名のスプリント争いとなり、小林選手が優勝した。
完走は19名という、レースそのものも厳しいレースとなったが、宇都宮ブリッツェンとしてもかなり厳しい現実を突きつけられる結果となった。出場選手全員がリタイアというチームは複数あるが、何か足跡を残せる走りをしたかった。日本一をかけるレースとしては、好調な沢田がマウンテンバイクの全日本選手権に出場する(7月6、7日)。チームとしてはまずはそこへ全力を注ぎたい。